【100均イヤホン】ダイソー 完全ワイヤレスイヤホン TWS001 1000円の価値は?実物をチェック!

ダイソー 完全ワイヤレスイヤホン TWS001 Bluetoothイヤホン

ダイソーで売られている大人気の完全ワイヤレスイヤホン「TWS001」。100均なのに1000円もしますが、Bluetoothイヤホン、しかも完全ワイヤレスでこのお値段は非常に魅力的です。昨年から幾度となく使っていますので、使用感も含めてレビューします!

(2022.7.5)5月末の新製品「E-TWS-2」に加えて、さらに新製品「完全ワイヤレスイヤホン タッチセンサーボタン タイプC充電対応 No.8988」が出ましたので、レビューしました。

概要

ダイソーで2021年6月頃から販売されている完全ワイヤレスイヤホンです。大量に陳列されたかと思うといつの間にかなくなり、しばらくするとまた追加され、というサイクルを何度か繰り返している印象です。イヤホン本体のほかに充電器、充電ケーブル、取扱説明書が付属しています。説明書がついているのは親切ですね。

完全ワイヤレスイヤホンTWS001内容物

特徴

パッケージには「リズム際立つ 迫力の重低音」と書かれています。300円イヤホンには音質を示すレーダーチャートがありますが、本品にはありません。

再生時間は「10時間」と大きく書かれていますが、小さい字で「イヤホン4時間」と書かれている通り、1回の充電で聴けるのは4時間。再充電すれば合計で10時間聞けるということになります。最近の完全ワイヤレスイヤホンは、だいたい本体で5~8時間、充電ケース込みで20時間~というのが多いので、やや短い印象です。このあたりはコストを削ってる感が出ています。

Bluetooth5.0規格で、対応コーデックは「SBC」のみ。コーデックというのは通信の際に音を圧縮して送っているのですが、その圧縮・伸長の方式のことです。「SBC」というのは最も基本的な方式で、一般的には音は優れているとは言えず、遅延もそこそこあることが多いです。まともな値段のイヤホンだと概ね「AAC」というコーデックに対応していて、音が良いのと比較的遅延が少ないとされています。

外観

ケースは割と小さく、カプセルのような形をしています。AirPods Proと比較してみると、まあまあ小さいことがわかるかと思います。

TWS001_AirPodsPro比較
(上)AirPods Pro (下)TWS001

ケースを開けてイヤホンを入れた状態は以下の写真のとおりです。まず、ふたが開けにくいです。力の入れ方を間違えると落とす心配があります。見えづらいかもしれませんが、ケースのフタ部分を見ると何となくわかりますが、凸凹していてすごく安っぽく、工作精度が良くありません

TWS001

イヤホン本体はとても小さいです。左右同じ形をしているので、ケースにしまうときにLR逆にしても入ってしまいます。

耳にはめる際はちょっとしたコツがあって、一度耳に入れた後斜めに入るように少し傾てて?ひねる?ようにするとはまります。

音質

このイヤホン、買ってからだいぶ経っているのですが、買った当初と今とはだいぶ印象が違います。「寝ホン」に最適なことがわかったのと、ひと工夫すれば音質が劇的に改善するからです。

本機、イヤーピースが致命的にダメです。上を向くだけで音質はスッカスカになってしまいます。音質はレビューは最初からついているイヤーピースで、しっかりはまった状態で行っています。しかし、このポジションはちょっと表情を変えたり口を動かすだけで変わってしまい、音質も変わってしまいます。先に触れた「ひと工夫」というのは、イヤーピースを変えることです。これはマストと言って差し支えないと思います。

低音域

バスドラムはボンボン鳴ります。まさに「リズム際立つ迫力の重低音」はあながち間違いではないです。しかし、若干音割れが発生することがあります。また、低音域の低いほうは若干苦手なようで、鳴ってはいますが豊かさは感じません。ほかの低音域はちゃんと鳴りますので、全体感でいえば低音重視の音作りになっていると思います

中音域

音の傾向は100均イヤホンと同じ傾向ですが、だいぶ中音域のぼんやり感は抑えられている印象です。とはいえぼわぁんとした感じは残ってしまっており、それが全体的にぼんやりした印象の音にしてしまっている感じです。ただ、ギターやボーカルはしっかりしており痩せた音の印象はなく、1000円なら十分満足いくデキだと思います。音にとげとげしさはなく、なよっとした感じの優しい音です。

高音域

ほかの音域に比べると明らかに足りません。足りませんが、惜しいレベルではあると思います。中音のぼわぁん感と、高音域の不足感が重なり、ヌケ感はよくありません。ただこれ、イヤーピースを変えるとだいぶ高音域が出るようになって、ヌケ感が上がり、それなりに聞ける音に変わります

解像感

付属のイヤーピースだと解像感は足りず、楽器の分離もそんなに良くありません。また、低音域は音割れが発生しやすいので、ベースがぶんぶんなって、バスドラムがバスバスいうような音楽は得意ではないと思われます。

イヤーピースを変えると高音域が改善、解像感やクリアさが上がり、ベールを1枚取ったような音になって、十分聞ける音に変化します。下手な1000円台の有線イヤホンより多分音はよくなると思います。古めのJazzを「カジュアルに」聞くなら十分満足できるレベルではないでしょうか。

空間的にはやや狭めですが、一応広がりはあり、奥行き感が少なめといった印象です。

遅延度合い・その他

動画を見た時の映像と音の遅れ具合ですが、本機ははっきりわかる程度に遅延しますので、動画をみるのは向いていません。口の動きとワンテンポ遅れて音が聞こえてきます。正確にはわかりませんが、iPhone+Youtubeで遅延を目測で測ってみると、大体130~150ms程度の遅延があるように見えます。

(2023.12.09)スマートフォン「Xiaomi Mi 11 Lite 5G」を使って遅延度合いを計測してみたところ、445msでした。スマホ自体の遅延が70ms程度なので、370msくらいの遅延になります。ほかの遅延を感じないイヤホンでスマホ自体の遅延を差し引いて250msくらいなので、だいぶ遅い感覚です。

使用中、途切れたりすることもほとんどなく、扉を2枚ほど隔てて7~8m離れても問題なくつながります。

総評

最初このイヤホンを聞いた時はほんとにいまいちで、絶対的にAnkerや音響機器メーカーの割安なBluetoothイヤホンのほうがいいと思っていました。でも、イヤーピースを変えたら、カジュアルに音楽を聞くなら十分使えるレベルまで劇的に改善しました。めちゃくちゃ音がいいわけではないですが、1000円なら十分満足できるレベルの音質になると思います

また、このイヤホン、本体が小さいくて耳にすっぽり収まるので、寝ながら音楽を聞くとくに邪魔にならず、とても良いことがわかりました。横向きになったときにもそんなに痛いということがないのです。

気になるところは割と遅延が大きいことです。動画を見るときに少し音が遅れて聞こえてくるので、地味にストレスが残ります。音楽専用と割り切るべきだと思います。

もう1つ気になるところは、曲が変わった際の冒頭部分が少し途切れることがあることです。曲がふわっと始まる場合があり(必ずではない)、曲頭にバーンと音が鳴る曲だと割と目立ちます。

総合的に考えると、イヤーピースを変えること前提であれば、音楽を中心にカジュアルに使うのであれば1コ持っていても良いと思います。動画を中心に使おうと思っている人は買わないほうがいいです。動画を見るなら、絶対的にAnkerや音響機器メーカーのBluetoothイヤホンを買うべきです。

音質改善方法:イヤーピースを変えること

このイヤホン、最初からついているイヤーピースは本当にひどいもので、本機が持つ実力を全く発揮できません。1000円くらいするfinalのTYPE.Eや、SONYのハイブリッドイヤーピース、100均のイヤーピースなど、7~8種類聞き比べてみたところ、一番良かったのは、なんとセリアで売っていた株式会社アットキューの「低反発ショートタイプイヤーピース」100円でした

ダイソーにも同じアットキューの「低反発球体型イヤーピース」が売られていることが多いのですが、ダイソーに売っているほうだとケースに入れた時にたまに充電できなかったりするのですが、この「低反発ショートタイプイヤーピース」はケースに入れてもちゃんと充電できます。

また、音質も適度に低音域と高音域が上がって、解像感が高くなり、劇的と言ってよいくらい改善します。普段、私はSONYのハイブリッドイヤーピースを勧めることが多いのですが、今回はハイブリッドイヤーピースよりも110円で買える「低反発ショートタイプイヤーピース」のほうが良かったです。

セリアでも売っている店と売っていない店があるようですが、見つけたらぜひ購入して付け替えてください。満足度がかなり上がります。購入できない場合は、Amazonでも売っているSONYのハイブリッドイヤーピースに付け替えることをお勧めします。これでも300円くらいです。

ダイソーでもこれを扱ってくれると良いのですが・・・。

Appendix. スペック

通信方式Bluetooth標準規格 Ver5.0
出力Bluetooth標準規格 Power Class 2
通信距離見通し距離 約10m
対応プロファイルA2DP, AVRCP, HFP, HSP
対応コーデックSBC
対応コンテンツ保護SCMS-T方式
伝送帯域20Hz~20,000Hz
電池持続時間連続再生時間:約4時間
充電ケース使用時最大:約10時間(イヤホン4時間+充電ケース6時間)
連続待ち受け時間約70時間 *使用条件により異なる
イヤホンバッテリーの容量50mAh × 2
充電ケースバッテリーの容量300mAh
バッテリーの種類リチウムイオンポリマー
充電時間約1時間30分(イヤホン)
充電時間約4時間(イヤホン+充電ケース)

イヤホン部分

型式ダイナミック型
ドライバーΦ7.5mm
出力音圧レベル92±3db
再生周波数帯域20Hz~20,000Hz
インピーダンス32Ω

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