3COINS(スリコ)では先月まで完全ワイヤレスイヤホンを3種類(カナルタイプ、インナータイプ、高音質ワイヤレス)売っていて、monodigi.infoでも「カナルタイプ」を実際に購入してレビューしました。
2022年ゴールデンウィーク、スリコのBluetooth音響関連グッズがかなり増えました。中でもマニアックなのが骨伝導イヤホンで、当サイトでもレビューしました。同時に完全ワイヤレスイヤホン、ネックベルトワイヤレスイヤホン、ヘッドホンが発売されており、どれもおしゃれなカラバリ展開されています。中でも目立つのが、「マカロン型ワイヤレスイヤホン」で、グレー、パープル、ピンク、ベージュ、グリーンの5色展開になっています。完全ワイヤレスイヤホンって、おおむね白か黒、あるいはグレーが多いと思いますが、ずいぶんと洒落た色使いです。
今回はこの中からパープルを買ってみましたので、レビューしたいと思います。デザインはとても良いですが、音質など機能面ではどうしょうか。
(2023.01.07)長らく在庫切れ状態が続いていましたが、年が明けた1月7日に店頭で全色復活していることが確認できました。
(2022.11.08追記) 新機種「ミニワイヤレスイヤホン」が登場しましたのでレビューしました。いろいろ改善されています。
(2022.05.22追記)1,500円で買えるワイヤレスヘッドホンもレビューしましたので、良かったらご参考に読んでみてください。ヘッドホンのほうが音は良いです。
概要・特徴
一番大きな特徴はきれいな色使いと、充電ケースの形が円形で、ずいぶんかわいく仕上がっているところでしょうか。ポイントは以下のとおりです。
- 可愛いマカロン型のワイヤレスイヤホン
- 持ち運びやすいコンパクトサイズ
- ケース内にはバッテリー残量が一目でわかるLED数字表示付き
- 連続再生時間3~4時間、充電ケースの充電2~3回
- S,M,Lの3種類のイヤーパッド付き
- AACコーデック対応
- 片耳でもつかえる
以前レビューしたスリコの1500円イヤホン「カナルタイプ」は、バージョンアップしてバッテリー残量表示機能が追加されましたが、このマカロン型ワイヤレスイヤホンも、ケースを開けたところにLEDで数字が表示されるようになっています。この数字、下の写真では一部消えちゃってますが、緑色の数字で表示され、かなり無骨な感じです。残念ながらほかのデザインとあまり調和がとれてないように見えます。割とよくあるLED5つくらいで残量を示すのでもよかったように思います。
内容物は本体、充電ケース、イヤーパッド(S,M,L×各2、Sは本体に装着済)、充電用USBケーブル(USB Type-C)、取扱説明書兼保証書になります。イヤーパッドは高さがかなり低いタイプで、100均などに売っている替えのイヤーピースは合わなさそうです。また、本体に最初から装着されているイヤーパッドはSサイズなので、このあたりからも相当女性を意識していることが推察されます。男性が使う場合はイヤーパッドの変更を試してみたほうがいいです。
取扱説明書は保証書を兼ねていて、6か月の保証がついています。このあたりはさすがスリーコインズです。安心して使うことができます。
マカロン型ワイヤレスイヤホンの製品仕様には防水に関する記述はなく(骨伝導イヤホンには記載がある)、マニュアルには高温多湿となる場所、水や砂のかかる場所では使わないでください、と書いてあるのと、よく本体を見ると接合部分の工作精度がいまいちなので、防水機能はないと思ったほうがいいでしょう。
片耳だけで使えるか試してみたところ、左右いずれも片方だけで使うことができました。マニュアルには特に記載はありませんが、一度ペアリングしてしまえば片耳だけでも使える仕様のようです。
外観
見た目にすべてをかけている感のある本機、ケースも本体も小ぶりでかわいいです。充電ケースは完全円形で、直径は5.5cmです。前述のとおり、ケースを開けると電池残量が光ってお知らせしてくれます。ケースのつくり・精度はとてもよくて、ダイソーの1000円完全ワイヤレスイヤホンのような安っぽさは感じません。完全ワイヤレスイヤホンの定石どおり、本体はマグネットで収納されるようになっていますが、本体の形状と磁力が若干強いことが相まって、勢い余って落とす可能性があるかもしれません。
本体サイズは横幅大体2.5cmくらいです。かなり小ぶりです。のっぺりしていて、LR表示がみあたりませんでした。平面になってるところにはタッチセンサーがついていて、ここに触れると本機の操作をすることができます。
上下の写真、特に左側を見るとわかるのですが、接合部分が微妙にズレているのがわかると思います。ソニーなどのオーディオ機器メーカーの製品や、Amazonで人気のAnker社の製品などではこういう点は割としっかり精度高く作られていますが、本機は2,000円とかなり安価なのもあるのか、ケースは良かったのですが本体はちょっとつくりが甘いです。イヤーピースは前述の通りふつうのイヤホンよりも薄いものになっています。撮影後Lサイズにつけなおしたのですが、つけにくくて少し苦労しました。
同じスリコの「完全ワイヤレスイヤホン カナルタイプ」と比べるとこんな感じです。特に本体の大きさは一回り「マカロン型ワイヤレスイヤホン」のほうが小さいことがわかると思います。
音質
全体的な印象・解像感
スリコのマカロン型ワイヤレスイヤホンで音楽を聞いた全体的な印象は、「うーん、だいぶ良くなったけどまだ惜しいなぁ」って感じです。3COINSの「完全ワイヤレスイヤホン カナルタイプ」では、絶望的に高音域が出てませんでしたが、本機ではそこそこ出ています。が、まだちょっと足りないです。全体的な音域のバランスはそれなりに取れていて、音楽を聞いていてものすごく不満があるかと問われれば、まあ、これでも十分かもね、と思わなくはないです。ただ、解像感というか、クリアさはもう一歩足りない気がします。音の広がり感・余韻は弱めですこじんまり鳴らしている感じです。楽器間の輪郭は丸みを帯びていて、おとなしめの音です。
(2022.05.22追記)このイヤホン、iPhoneではボリュームを最低にしたときの音が大きめです。電車の中などで使う際はこれくらい必要、という音量です。しかし、大きな音が苦手で静かな家の中で小さい音量で聴きたい、という方には向かないと思います。オシャレなイヤホンを使いたいけど音が大きいのが苦手、という方は、ちょっとお値段張りますが、ag(final)の「cotsubu」あたりが良いと思います。「cotsubu」のほうが音も良いです。
音域バランス
低音域はしっかり鳴りますが、深みや余韻を感じさせるような音ではないです。中音域はバランスが取れた音になっていると思います。100均イヤホンにあるようなぼわぁんという感じは一切なく、ちゃんとまとまった音をしています。高音域はそれなりに鳴っていますが、全体バランスからするとやや足りてないかなぁという感覚です。「完全ワイヤレスイヤホン カナルタイプ」と比較すればかなり改善されていますが、世間的に安くて割と音が良いとされるイヤホンと比較しちゃうと一歩劣る印象を受けます。ちゃんと鳴っていますが、シンバル系のアタック感や派手さは弱めで、そのためおとなしめの印象になるのかもしれません。
遅延度合い・マイク
遅延度合いについてですが、iPhoneでYoutubeを見たところ、エガちゃんねるなどではそんなに違和感ありませんが、ドラムの演奏動画を凝視すると、ごくごくわずかに映像から音が遅れて聞こえるような気がします。ちょっと気になったのでライブ映像とかをみてみたところでは特に違和感なく楽しめました。ダイソーの完全ワイヤレスイヤホンのように明らかに違和感を感じるほどではなく、ふつうにみている感じでは問題ないと思います。
マイクについてWeb会議ツールのZoomで試してみましたが、拾う音は小さめのようなので、はっきりとした声でしゃべったほうが良いと思います。小さい声だと聞こえにくいかもしれません。
電波感度についてですが、扉2枚程度離れたところでは問題ありませんが、そこからさらに離れるとたまに途切れたりします。実用上全く問題ないレベルですが、感度が優れているほうではないと思われます。
総評
3COINSの「マカロン型ワイヤレスイヤホン」、これの価値は音質云々じゃないんだろうな、と思います。2000円というこのお値段で、このデザイン・カラーバリエーションがあることが一番の価値なんだと思います。それに、寝ながらでも、いわゆる「寝ホン」としても使うことができるくらいの小ぶりな本体であることもポイントだと思います。
純粋にイヤホンとして音質を面とらえるとすれば、同じスリコの「完全ワイヤレスイヤホン カナルタイプ(1500円)」よりはだいぶ改善されています。一方、いろいろ意見はあるかもしれませんが、音質はダイソーの完全ワイヤレスイヤホン(1000円)でイヤーピースを交換した場合のほうが、音割れが生じたりすることもありますが高音域が出てる分良いように聞こえるかもしれません。
この「マカロン型ワイヤレスイヤホン」は、ダイソーの完全ワイヤレスイヤホンでは音割れしてしまうような音もきちんと鳴りますし、イヤーピースが3種類付属しているので、イヤーピースを合うものにかえれば、イヤーピースを交換しない状態の素のダイソーの完全ワイヤレスイヤホンより良いです。
しかし、オーディオ機器メーカーの製品や、Amazonで売れているAnkerやSoundpeatsなどの4,000円前後のものと比べてしまうと、音質的には一歩劣ると言わざるを得ません。
音質を最重要視するなら別な製品を買うべきですが、デザインと音質、機能面のバランスはなかなかなものだと思うので、音質はそこそこで良ければ、デザイン的に良いなぁと思ったら買っても大きな不満なく使えるんじゃないかと思います。
Appendix. 操作方法
ボタン操作
再生/一時停止 | L(左)ボタンまたはR(右)ボタン×1回 |
音量を上げる | Rボタン×2回 |
音量を下げる | Lボタン×2回 |
次の曲へ | Rボタン×3回 |
前の曲へ | Lボタン×3回 |
電話にでる/電話を切る | LボタンまたはRボタン×1回 |
着信拒否 | 着信時にLボタンまたはRボタン 2秒長押し |
電源オン/オフ | LR同時に2秒長押し |
初回接続方法(iPhoneの場合)
充電ケースから本体を両方とも取り出すと、ペアリングモードに入ります。iPhoneであれば、設定アイコンからBluetoothメニューを選択すると、数秒後に一番下に以下のように「Mc_Music001」と出てくるので、これをタップすれば接続されます。
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