ダイソー 薄型Type-Cハブ(USB4ポート)/薄型USB3.0ハブ(USB4ポート)550円で買えるハブをレビュー。Type-CハブはiPadでも使えるみたい。

ダイソー 薄型Type-Cハブ、薄型USB3.0ハブ ダイソー

4月初旬、ダイソーからUSB3.0に対応したUSBハブが2種類登場しました。「薄型Type-Cハブ(USB4ポート)」(USB小物、No.0758)と「薄型USB3.0ハブ(USB4ポート)」(USB小物、No.0765)で、差込口の形状がUSB Type-Cか、標準的なUSB-Aかの違いです。両方購入したので、手持ちのWindowsノートパソコンとiPadを使ってレビューします。

概要・特徴

「薄型Type-Cハブ」はUSB Type-Cのポートを、USB(Type-A)を4ポートに拡張するものです。拡張されるUSBポートのうち、底面(ケーブルと反対側)に配置されているものだけがUSB3.0で、側面に配置される3ポートはUSB2.0にしか対応していません。USB3.0と2.0では速度がまるで違うので、このお値段では贅沢ですが、すべてのポートがUSB3.0に対応していればよかったのに、と思います。

「薄型USB3.0ハブ」は、単純にUSBポートを3つ増やす用途で使うものになります。「薄型Type-Cハブ」と仕様は同じで、底面のUSBポートのみUSB3.0で、側面の3ポートはUSB2.0です。パソコン側がUSB 3.0に対応しているならば、結果的にUSB2.0のポートが3つ増える形になります。

薄型Type-Cハブ ダイソー

外観

パッケージから本体を取り出すと、白い袋に入った状態で出てきます。特に説明書などの付属品はありません。

薄型USB3.0ハブ

見た目はこんな感じ。かなり小さくて薄いです。ケーブル接続部以外はアルミで覆われていて、なかなか頑丈そう、かつ見た目は良いです。金属部分の長辺は実測8.0cm、短辺が実測1.7cm、厚さ実測0.76cmといったところです。

薄型USB3.0ハブ

本体部分は「薄型Type-Cハブ」も「薄型USB3.0ハブ」も同じです。側面についているUSBポート3つはUSB2.0(480Mbps)までしか対応していませんので、SSD等の高速デバイスには不向きです。

薄型Type-Cハブ、薄型USB3.0ハブ ダイソー

底面についているUSBポートは青色になっており、ここだけがUSB3.0に対応しています。最大5Gbpsまでの対応になります。

薄型Type-Cハブ、薄型USB3.0ハブ ダイソー

違いは接続端子ぶぶんだけで、USB Type-CかUSB-Aです。それ以外は基本的に同じものと思ってよいのではないでしょうか。ケーブルの長さは約10cmといったところです。

速度を測ってみた(ベンチマーク)

計測環境(機器)

両方のHUBを手持ちのWindowsパソコンにつないで、「CrystalDiskMark」を使って計測してみました。計測に当たっては、転がっていた少し古い外付けSSD「KINGMAX KM480GKE31WE」(Read 400MB/s、Write 390MB/s USB 3.1 Gen 1、廃番)と、KIOXIA(旧東芝)のM.2 SSD「KIOXIA EXCERIA G2 1TB」(読み取り最大2100MB/s)を、外付け用ケース「Yottamaster M.2 SSD 外付けケース」(USB3.1 Gen2 10Gbps)に入れたもので計測しました。

PC周りは素人みたいなものなので、ベンチマークの取り方や見方はかなり適当です。ベンチマークは全く同じ状況でもブレがあるので、あくまでもPCと直接接続した場合と比べて相対的な傾向がどうか、といったところを見てもらえればいいのかな、と思います。間違いがあったらコメントでお知らせいただければ幸いです。

ダイソー 薄型Type-Cハブのベンチマーク

パソコンに直接接続した場合

まずは、WindowsパソコンのUSB Type-C端子に、直接外付けSSD(KINGMAX)を接続した場合のベンチマークはこんな感じ。一番上のSEQ1M Q8T1を見ると、連続した領域への読み込み(Read)の速度で464MB/s、連続した領域への書き込み(Write)で445MB/s、ランダムな領域のReadで19MB/S、ランダムな領域へのWriteで40MB/s程度です。

ダイソー 薄型Type-Cハブ(底面USB3.0ポート)に接続した場合

今度はダイソー 薄型Type-Cハブの底面にあるUSB3.0ポートに接続した場合のベンチマーク結果はこんな感じです。連続領域のReadが461MB/s、Writeが445MB/s、ランダム領域のReadが18MB/s、Writeが40MB/sなので、直接接続した場合とあまり変わらないパフォーマンスが得られています

ダイソー 薄型Type-Cハブ(側面USB2.0ポート)に接続した場合

側面のUSB2.0ポートに接続した場合は、速度が大幅に低下します。USB2.0の上限が480Mbps(=60MB/s)なので、大幅な低下は仕方ないものと思います。このポートはマウスやキーボードをつなぐために使うべきでしょう。

(参考)M.2 SSD+外付けケースをパソコンに直接接続した場合

KIOXIAのM.2 SSDを外付けケース(最大10Gbpsに対応)に入れて、パソコンに直接接続した場合、連続領域へのRead/Writeとも1000MB/s程度、ランダム領域のReadが24MB/s、Writeが44MB/s程度でました。中に入れたM.2 SSDの最大速度はもっと高いですが、10Gbpsが上限のケースに入れたので、ケースがSSDの性能にキャップをつけてしまっているようです。

(参考)M.2 SSD+外付けケースをダイソー 薄型Type-Cハブに接続した場合

KIOXIAのM.2 SSD+外付けケースを、ダイソーの薄型Type-CハブのUSB3.0端子に接続した場合、パッケージにも書かれていますが、このハブの性能は最大5Gbpsなので、概ねこんなところかな、くらいの性能になりました。ものすごく速いSSD等を接続しても性能を生かしきれないことがわかりますが、実用的にはこれくらいの速度が出ていれば問題ないと思います

ダイソー薄型USB3.0ハブのベンチマーク

パソコンに直接接続した場合

まずは、WindowsパソコンのUSB3端子に直接外付けSSD(KINGMAX)を接続した場合のベンチマークはこんな感じ。連続領域への読み込み(Read)の速度で462MB/s、連続した領域への書き込み(Write)で443MB/s、ランダムな領域のReadで18MB/S、ランダムな領域へのWriteで40MB/s程度です。

ダイソー 薄型USB3.0ハブ(底面USB3.0ポート)に接続した場合

今度はダイソー 薄型Type-Cハブの底面にあるUSB3.0ポートに接続した場合のベンチマーク結果はこんな感じです。連続領域のReadが450MB/s、Writeが443MB/s、ランダム領域のReadが18MB/s、Writeが31MB/sなので、こちらもType-Cハブ同様、直接接続した場合とさほど変わらないパフォーマンスが得られています

ダイソー 薄型USB3.0ハブ(側面USB2.0ポート)に接続した場合

側面のUSB2.0ポートに接続した場合は、こちらも薄型Type-Cハブ同様、速度が大幅に低下します。USB2.0の上限が480Mbps(=60MB/s)なので、やはり大幅な低下は仕方ないものと思います。

M.2 SSDを接続したら・・・

薄型USB3.0ハブにM.2 SSD+外付けケースを底面のUSB3.0ポートにつなげてみましたが、なぜかうまくSSDが認識されませんでした。側面のUSB2.0ポートでは認識されたので、おそらく相性問題が出たものと思われます。まあ、こんな使い方される方はあまりいないでしょうが、こういうこともあるということで。

薄型Type-CハブはiPadでも使えるのか?

11インチ/12.9インチiPad Proや、iPad Air4以降では、Lightning端子に変わってUSB Type-C端子が搭載されています。この端子に薄型Type-Cハブをつないだら使えるのか、「iPad Air5」で試してみました。結論端子への接続は問題なくできました

SSD接続してみると・・・

薄型Type-Cハブにベンチマークで使ったSSDをつないで、「ファイル」アプリで見てみると、「Untitled」という項目が現れ、SSDの中身を確認することができ、SSDに入っていた写真や動画を見ることができました。(画像ではわかりやすいように「外付けSSDフォルダ〇」というフォルダをあらかじめ作って表示しています)

キーボード・マウスも使えます

薄型Type-Cハブにキーボードとマウスを接続しマウスを動かすと、丸いマウスカーソルが現れて動きます。メモ帳アプリで試してみたところ、キーボードは問題なくつかえますし、マウスを右クリックするときちんとメニューが出てきたりと、なかなか使える印象です。下の画像は右クリックした状態です。

総評

ダイソーから発売された550円で買えるUSBハブ「薄型Type-Cハブ(USB4ポート)」「薄型USB3.0ハブ(USB4ポート)」。いろいろためしてみたところ、USB3.0に対応したポートは1つしかなく、薄型USB3.0ハブで一部相性も出ましたが、性能もそこそこで普通の使い方ならきちんと使えることが確認できました

特に「薄型Type-Cハブ」に関しては、パッケージには一切書いていないですが、USB Type-C端子が搭載されたiPadでも使えることが確認でき、SSDなどのストレージデバイス、キーボードやマウスもきちんと動作しました(今回たまたま使えたというだけで、必ず使えるという保証はありませんが)。

もし、お持ちのPCにUSB Type-C端子がついていたり、Type-C対応のiPadをお持ちであれば、「薄型Type-Cハブ」を一つ持っていると、USB-A(標準的なコネクタ)が足りないときにType-CポートをUSB-Aに変換・拡張できたり、iPadにはPC用の機器がつなげるようになったりと、何かと便利なのではないかと思います。

また、モバイルノートPCを使っていて、会社の自席ではマウス・キーボードをつなぎ、持ち出すときにいろんなコネクタを外しているような方は、薄型USB3.0ハブ(または薄型Type-Cハブ)にまとめてつないでおけば、アダプターとハブのコネクタを外すだけで良くなるので、わずらわしさを減らすことができます。

お値段も大したことありませんので、ご自身の環境にあわせてどちらか1個買っておいてはいかがでしょうか

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