2023年4月下旬、ダイソーと系列のTHREEPYからまた新しい完全ワイヤレスイヤホンが登場しました!型番は「TWS002」。ダイソーでは、1000円の完全ワイヤレスイヤホンをこれまで4種類(カラバリを考慮すると5種類)、THREEPPYではダイソー 「TWS001」のカラバリ多数、1500円の機種が2機種ありました。ダイソーのイヤホンは当たり外れはあるものの、全体的な品質はだんだん向上している印象なので、今回発売された「TWS002」はどうなのか、早速購入してレビューしてみます!
(2024.7.13)元祖完全ワイヤレスイヤホンが「TWS003」にリニューアルして登場しました。「TWS003」の記事では、本機「TWS002」や「TWS004」等との比較もしていますので、ぜひこちらもご覧ください。
概要・特徴
ダイソーから発売された完全ワイヤレスイヤホン本機はダイソーとTHREEPYで同じ機種がパッケージ違いで売っており、ダイソー版は完全に女性を意識したパッケージ、THREEPYはすでに発売済のイヤホンと同様のシンプルなパッケージです。下の画像の左がダイソー、右がTHREEPPYです。
(2024.05)いつの間にか、THREEPPYのTWS002はカラーバリエーションがいくつか登場しています。お値段は同じ1000円です。
主な特徴は以下です。
- 聴き心地のいい、華やかな音色
- 耳元すっきり、コンパクトデザイン
- 本体連続再生時間4時間30分
- 片耳のみで使用可能
- ケースが持ちやすく、質感が高い。充電端子はUSB TYPE-C。
ダイソーのイヤホン「TWS002」は、スペック上は特筆すべき点はあまりなく、3,000円以下のイヤホンとしては標準的~やや劣るくらいの性能です。Bluetooth規格のバージョンが最新の5.3に対応している点は良いのですが、対応コーデックがSBCのみである点や、バッテリーの持ち時間が4.5時間しかない点はイマイチな点と言えるでしょう。
パッケージ内容
パッケージ内容は必要最低限で、本体、充電ケース、取扱説明書のみで、替えのイヤーピースや充電ケーブルは付属していません。本体に付属しているイヤーピースは、いわゆる「Sサイズ」です。パッケージデザインから察せられるように、女性を意識していると思われるサイズ感なので、男性が使うとイヤーピースのサイズが小さい可能性が高いので、注意が必要です。
パッケージにも書かれていますが、片耳のみでも使うことができます。防水性能はなく、マニュアルには「防水ではありません。」とはっきり記載があります。また、本体のみではボリュームのコントロールはできないようです。
外観
充電ケース
ケースはてになじむ楕円形をしています。表面はさらっとしていて艶消し加工が施されており、これまでのダイソーの完全ワイヤレスイヤホンと比較にならないくらい質感が高いです。ふた部分には切り込みがまあまあの深さで入っているので、開けにくいということはありません。
中もしっかりつくられています。これまでのダイソーの完全ワイヤレスイヤホンはふたの部分がめちゃくちゃ安っぽいつくりが多かったのですが、本機「TWS002」はきちんとつくられていて、安っぽさは感じません。
充電用の端子もUSB TYPE-Cで、抜かりはありません。ヒンジ部分は若干ですがつくりがあまいですが、これまでの機種よりは良いです。
これまでダイソーとTHREEPPYに売られていた完全ワイヤレスイヤホン、Apple AirPods Proの各充電ケースを並べてみました。本機「TWS002」が一番上、2段目左が「TWS001」2段目右が「No.8988(TWS_G273_1)」、3段目左が「E-TWS-1」、3段目右が「E-TWS-2」、最下段左がTHREEPPYの「ミニワイヤレスイヤホン」最下段右がApple「AirPods Pro2」です。これでは厚みはあまりわかりませんが、大きくなく、かつ特徴的に丸っこい形をしていることがわかると思います。
本体
本体はパッケージにも書かれていますが小さめで、表側がタッチセンサーになっています。斜線がアクセントになっていてすっきりしたデザインです。高級感があるわけではないですが、激しく安っぽいという感じでもありません。
特徴的なのは横から見た形状で、イヤーピース部分から先端に向かって薄くなっていくように加工されていて、耳から無様に飛び出ないように?工夫が施されています。
別な角度から見るとこんな感じ。Lと書かれている部分は厚みがあまりありません。
概要・特徴のところでも触れましたが、イヤーピースはSサイズです。自分の耳には小さいので、これは付け替えることにしました。ジョイント部分は網目で覆われています。
音質・各種性能
音質レビュー
付属のイヤーピースがSサイズ相当だったので、同じダイソーに売っている「スペアインナーフィックス(白、3サイズ、6個入)」のMサイズに替えて聴いています。
まず全体感ですが、さらっと聞いた感じの全体的なバランスは悪くないです。音の広がりはそこそこ、解像感は高いとまでは言えませんが、音の輪郭はわりとわかりますし、音がこもっているような印象はあまり感じないと思います。
低音域は派手に強調されているわけではなく、ちゃんと聞こえるレベルです。低音域の中でも低い領域はやや苦手なのか、低音域に沈み込む感じはなく、豊かさがなく少し乾いてやせている印象です。低音域に関してはダイソーの初代完全ワイヤレスイヤホンである「TWS001」のほうが強い印象です。
中音域はきちんとしていて、100均特有のぼわぁんとした感じはありませんし、わりとバランス良く鳴っている印象を受けます。ダイソーの「TWS001」はこの辺がややぼんやりしている印象なので、それと比べると締まった鳴り方をしています。
高音域もある程度まで出ているのですが、伸びやかな印象ではなく、ある一定まで鳴らしたところで伸びきらずに終わってしまう感じがします。このために全体的に若干クリアさが失われてしまっているような感じです。高音域の鳴り方はダイソーの「TWS001」のほうがよいかもしれません。
ダイソーのNo.8988(TWS_G273_1)と本機「TWS002」を比べると、No.8988のほうが音が近くて広がりに乏しく、低音も含めて迫力はあるものの、全体バランスや高音域の伸びは「TWS002」のほうよ良いように思います。
また、最近もよく見かける株式会社ラティーノの「E-TWS-1」(TWSイヤホン1)と比べると、全体的に本機「TWS002」のほうが優れている印象です。
イヤーピースを選ぶ
ダイソーのイヤホン「TWS002」を使う際は、先に書いた通りイヤーピースが「Sサイズ」相当なので、人によって小さい可能性があります。今回、いくつか試してみたところ、金額と音質のバランスからダイソーの「スペアインナーフィックス(白、3サイズ、6個入)」または「抗菌イヤーピース」で良いのではないかと思います。普段オススメしているソニーの「ハイブリッドイヤーピース」にすると、低音域は良くなるのですが、高音域のバランスが崩れてしまいました。finalの「TYPE E 完全ワイヤレス専用仕様 クリア」にすると音質はかなり改善されるのですが、お値段が980円くらいと、本体と同じくらいの値段になってしまうので、価格対比で適切ではないのかなと思います。
遅延・音量・マイクの音質など
本機「TWS002」をiPhoneに接続してYoutubeを視聴してみたところ、ほぼ違和感なく視聴することができました。動画を見る用途としては問題なく使うことができると思います。
安いワイヤレスイヤホンは、iPhoneの場合にボリュームを最小にしても大きめの音になってしまうことがあります。本機はボリュームを最小にした場合、聞こえるか聞こえないかギリギリのところまでは下がらず、「AirPods Pro2」での下から3段階目くらいの音量になります。Androidではさらにボリュームを下げて聴くことができるので、iPhoneと一緒に利用する方で、かなりボリュームを絞って聞きたい方は不満があるかもしれません。
マイク性能は今一つです。Zoomを使って確認したところ、聞き取れないということはないのですがクリアさに欠け、こもったような音で伝わります。本体が小さめなので仕方ないことではあろうかと思いますが、通話やWeb会議では相手側が聞き取りにくいと思いますので、どうしても使わないといけない場合のみにとどめておいたほうが良いと思います。本機「TWS002」を使って話すときは、はっきり、ゆっくり、大きな声で会話をしましょう。
総評
ダイソーから発売された新しい完全ワイヤレスイヤホン「TWS002」は、充電ケースのつくりがこれまでダイソーで販売された完全ワイヤレスイヤホンと比べて抜きんでて良く、イヤホン本体も小型になるように作られていて、見た目の品質という点ではかなり進歩していると思います。
また、音質面でも全体的に破綻なく聴くことができ、1000円(税込1100円)という価格を考慮すれば、あまり不満を感じることはないのではないかと思います。
2023年のゴールデンウィーク時点では、お店によって異なりますが、概ね「TWS001」「E-TWS-1」「No.7528(No.8988の白いバージョン)」が併売されていることが多いようです。では、このなかで選ぶとすればどれか、ということですが、音楽・動画視聴両方したいということであれば迷うことなく今回の新イヤホン「TWS002」が良いと思います。音楽だけ聴く場合は「TWS001」と迷います。「TWS001」は中音域にややぼんやりした感じがありますが、高音域の伸びやかさは「TWS002」を上回っています。「TWS002」はぼんやりした感じはなく全体的にバランスが良いのですが、ドンシャリ加減は「TWS001」のほうが上なので悩むという感じです。したがって、音質的にフラットな感じが良ければ「TWS002」を、ドンシャリ(低音と高音を強調した音質)が良ければ「TWS001」が良いのかなと思います。
また、THREEPPYでは「TWS001」のカラーバリエーションと「ミニワイヤレスイヤホン(1500円)」が併売されています。オシャレ感も選択のポイントになりますがそれは一旦無視すると、この中でのオススメは「ミニワイヤレスイヤホン(1500円)」です。「TWS002」よりさらに小さく、音質は低音域・高音域とも「TWS002」よりしっかりしていて、防水、AACコーデック対応、かつイヤーピースもM/S2種類がついているなど、500円余計に払う価値は十分あります。
Appendix. 操作方法
ボタン操作
本機「TWS002」の操作はタッチセンサーに触れることで行います。以下では便宜的に「ボタン」としています。ボリュームコントロールはできないようです。
再生/一時停止 | L(左)ボタンまたはR(右)ボタン×1回 |
音量を上げる | – |
音量を下げる | – |
次の曲へ | Rボタン×2回 |
前の曲へ | Lボタン×2回 |
電話にでる/電話を切る | LボタンまたはRボタン×1回 |
着信拒否 | 着信時にLボタンまたはRボタンを2秒長押し |
音声アシスタント(Siri/Google) | LボタンまたはRボタンを2秒長押し |
初回接続方法(iPhoneの場合)
充電ケースから本体を両方とも取り出すと、ペアリングモードに入ります。iPhoneであれば、設定アイコンからBluetoothメニューを選択すると、数秒後に一番下に以下のように「DAISO_TWS002」と出てくるので、これをタップすれば接続されます。
コメント
ボクもJunさんほどでは無いですが、ダイソーのイヤホンを色々試してましてこちらのサイトも時々拝見してます。
TWS002も発売当時に買って、この記事も当時読みおおむね自分の感想とおなじでした(TWS001は既に手放していたので直接の比較はできていない)。なおボクの場合はTWS002はJVCのEP-FX2というイヤーピースで使ってます。SONYのハイブリッドイヤーピースだとケースが浅くて蓋を閉めないと充電しないですが、EP-FX2だとケースに乗せるだけでも充電してくれます。
その後TWS002は温存したままになってたんですが、つい最近バイオリンの演奏をTWS002で見ていて遅延が小さいことに気づき、あれ?と思いPixel 7aでBluetoothのコーデックを確認したらAACで接続していました。箱にはSBCしか書いてないわけですがAACもサポートしていて音質も結構良いのでダイソー最強のイヤホンじゃないかと思ってます。
TWS002って、ダイソーの1000円イヤホンの中では比較的バランスいいですよね。加えてTWS002はケースがコンパクトなのでとてもよいのですが、きちんと充電できる状態で収納できるイヤーピースが限られるのがうーんと思っていました。今度JVCのEP-FX2を買ってきて、AAC接続と一緒に改めて確認してみます!コメント・貴重な情報ありがとうございます!!