ダイソーの元祖完全ワイヤレスイヤホンが2024年7月、USB TYPE-Cになって再登場です!
ダイソーが初めて発売した完全ワイヤレスのBluetoothイヤホン「TWS001」が登場したのが2021年5月。それ以来、ダイソーは1000円(税込み1100円)というお値段で様々な種類のBluetoothワイヤレスイヤホンを発売してきました。
元祖ワイヤレスイヤホンである「TWS001」は、たまに売り切れになるものの、直近までずっと店頭に並んでいたイヤホンです。
その「TWS001」が、パワーアップして「TWS003」となってリニューアルしました!!
3年の月日を経て、「TWS003」がどのように変わったのか、レビューしていきたいと思います。
(2024.09.04)最近、過去売っていたイヤホンがまた店頭に並び始めています。近所の数店舗を調べてみたところ、以下の機種が確認できました。買う際のご参考になれば幸いです。
- 完全ワイヤレスイヤホン G036 No.3202
- 完全ワイヤレスイヤホン2(タッチセンサー タイプC充電対応) No.8797(黒)No.5823(白)
- 完全ワイヤレスイヤホン TWS002 No.1886
- 完全ワイヤレスイヤホン(パステルカラー) No.8770/8787/8794/4148
- 完全ワイヤレスイヤホン TWS004 No.4223
- 完全ワイヤレスイヤホン E-TWS-1
ダイソー ワイヤレスイヤホン「TWS003」の特徴・機能
- リズム際立つ、迫力の重低音
- 本体連続再生時間 最大7.5時間、充電ケース併用で約22.5時間
- USB TYPE-C充電端子
- 音声アシスタント対応
- 物理ボタン操作
ダイソー 完全ワイヤレスイヤホン「TWS003」(商品番号:7883)は、Bluetooth規格Ver 5.3に対応した、完全ワイヤレスイヤホンです。
以前のモデル(TWS001)と比べると、TWS003はバッテリーの持ちがとても良くなっていて、本体のみで最大7.5時間、ケースを併用して最大22.5時間になりました。バッテリー容量はどちらも同じ50mAhなので、チップやソフトウェアで省電力化が図られているものと思われます。
パッケージには「リズム際立つ 迫力の重低音」と書かれています。本機「TWS003」は、ドライバーとして直径7.5mmのダイナミック型ドライバーが採用されています。直径が大きいほど迫力がある低音が楽しめると言われますが、本機は、イヤホンとしては一般的な大きさです。
TWS003のアップデートポイントはもう1つ、充電ケースの端子がUSB Type-Cになったこと。最近の機器はほぼUSB Type-Cに統一されつつあるので、ここはうれしい改良ポイントです。
操作はタッチではなく、誤操作が少なくて済むメリットがある物理的なボタンで行います。
説明書によると、本機は防水性能は有していないようです。激しい雨の中等で使ってしまうと、壊れるかもしれません。
対応するコーデックはSBCのみとなっており、最近のモデルとしては物足りません。経験上、このクラスのワイヤレスイヤホンでは、コーデックによる差はほぼないのもまた現実なので、気にしなくても良いでしょう。
スマートフォンに接続すると、機器名「DAISO_TWS003」として表示され、SBCで接続されていることがわかります。
分解画像のチップを見ると、本機で採用されているチップセットは、中国Bluetrum社(深圳市中科蓝讯科技股份有限公司)の「AB5656C2」だと思われます。基板上には「AB5616A」と書いてありますので、もしかしたら「AB5616A」かもしれません。
「AB5656C2」は、DSP 命令を備えた 32 ビット RISC-V プロセッサ コアを採用しています。TWS001の時が「AB5376」だったので、新しいチップを採用することで各種性能向上が図られているのではないかと推測されます。
パッケージ内容
ダイソー TWS003のパッケージの内容はシンプルで、本体のほか、充電ケース、説明書のみです。TWS001の時には付属していた充電ケーブルは省略されていますので、別途購入が必要です。
外観
充電ケース
充電ケースはカプセル型で、実測値で横71.3mm、縦30mm、高さ29.3mmくらいです。大きすぎず、小さすぎず、手になじみやすいサイズです。重量は本体込みで33gくらいで、軽めです。
ケースを開けるとこんな感じ。本体がほぼ左右対称の形をしているので、反対サイドに入ってしまいそうですが、磁石が反発するようにできていて、正しいところにしか入らないようにできています。
ふたの固定はツメで行われているので、恐ろしく開けにくいです。ふたを開けると、固定されることなくブラブラしているので、ふたの部分はとてもやすっぽいです。
本体
形状は左右ほぼ対称の形状をしていて、寝るときに使っても大丈夫なくらい小さめです。本体1コあたりの重量は3.95gです。
イヤーピースが、ジョイント部分の付け根(太くなっている部分)にかかるかかからないかの位置まで来ています。イヤーピースの端がそこに引っかかったりするので、密閉感に多少の影響がありそうです。
操作は線のようなデザインのボタンを使って行います。ちょっと強く押さないとカチッといかないので、押すときは耳に圧迫を感じます。表面加工はTWS001の時よりも少し良い気がします。
装着感
TWS003の装着は、装着位置によりだいぶ音が変わる(低音域が抜けてしまう)ので、良い位置を探す必要があります。
マニュアルの推奨例は、耳に斜めに差し込むようになっていますが、自分の場合は、より縦になるように装着したほうが安定した音になりました。
TWS003(新)とTWS001(旧)を比べてみる
TWS001(旧:左)とTWS003(新:右)の外観を比べてみたところ、どっちがどっちかわからないくらい一緒です。本体の違いは表面加工がやや異なる点、イヤーピースが異なる点くらいです。
充電端子は、TWS001(上)はmicroUSB、TWS003(下)はUSB Type-C。TWS003になって大きく変化したポイントです。
音質・使い勝手の評価
音質レビュー
ダイソー「TWS003」のパッケージには、「リズム際立つ 迫力の重低音」と書かれています。
実際にTWS003で音楽を聞いてみると、低音域がかなり強い音づくりです。バスドラムはドンドン鳴りますし、ベースもしっかり鳴ります。ただ、ベースに関してはやや輪郭がぼんやりしているように感じます。
中音域については、中音域の中でも低域に近い部分の音が強くでています。このため、低域が良く出ていて、かつエレキギターがかき鳴らされているような曲だと、すこしぼわっとした感じに聞こえます。ピアノの中~広域に関しては輪郭が甘く若干引っ込みがちですが、雰囲気は比較的うまくだせるような印象です。
高音域は出ているのですが少し物足りず、中音域に埋もれがちな印象です。シンバルやドラムのスネア、タムの張り感(空気感)のようなものは多少なりとも感じるので、全く高域がでていないわけではなさそうです。
EDM等の電子音楽系には適していませんが、アース・ウィンド・アンド・ファイアーの「セプテンバー」とか、やや古めの曲を聞くと、案外いい感じで聞くことができます。
全体として音の輪郭はあいまいになりがちで、ほんの少しではあるもののこもったように聞こえるのが残念です。とはいえ、この値段(1000円)でこれくらいの音が出ていれば、そこまで不満はないんじゃないかというレベルには仕上がっています。
改善策として、イコライザーで500Hzあたりを減らしてあげると、全体的に引き締まった感じの音になって各段に印象が良くなります。イコライザーが使えるアプリがあれば、一度試してみてください。
旧機種TWS001と比べてみる
旧機種のTWS001と新機種のTWS003、音質についてどっちが良いかといえば、ぱっと聞いた印象では旧機種のTWS001のほうが若干良さそうに感じました。
全体的なサウンドの傾向は似ていますが、高音域の伸びは旧機種のTWS001のほうが良い印象です。ただ、TWS001のほうが中低域のぼんやり感がやや強い気もします。
音は多少TWS001のほうが良い印象ですが、全体的なバランスを考えると、TWS001がまだ残っていたとしてもTWS001を買う理由はもうないので、素直にTWS003を買えば良いと思います。
遅延度合い
動画再生時の映像と音のズレ具合に関して、Youtubeでいろいろ見てみたのですが、TWS003は優秀なほうで、ほとんど違和感なく見ることができました。
ニュース等の唇の動きや、ドラムを演奏してみた、的な動画を見てみましたが、ズレが気になることはほぼない感じです。
TWS001の時はだいぶズレががあって動画には向いていませんでしたが、TWS003は大丈夫そうです!
ボリュームコントロール
iPhoneに接続して使用する場合、ボリュームが最低の時の音がやけに大きかったりします。本機TWS003に関しては、「やや大きめ」という印象です。
最低から2段階目でそれなりの音量になるので、聞こえるか聞こえないかくらいの小さいボリュームで音が聞きたい、という方には向いていない印象です。
マイクの音質
TWS003のマイクの音質は、残念ながら満足のいくものではありません。実際に本機を使ってWeb会議を行ってみたところ、音を全く拾わないというわけではないのですが、ややこもり気味で、伝わる音は小さめです。
実用性は低めですが、本機のマイクを使う場合は大きい声ではっきり話す必要がありそうです。
まとめ
ダイソーの完全ワイヤレスイヤホン「TWS003」は、1000円(税込み1100円)というお値段で、連続再生時間7.5時間、USB Type-Cに対応した充電ケースといった、最近のワイヤレスイヤホンのスタンダードを反映したといえる製品です。
音質に関しては、若干ぼんやりして高音域の伸びは今一歩ですが、聞けないということはないレベルです。動画視聴時の遅延も少ないので、1000円という価格としては及第点と言えると思います。
一方で、充電ケースのフタがツメで固定される方式なので、とても開けにくいこと、装着がやや難しく、位置をうまく合わせないと低音が抜けてしまうといった欠点があります。
本機は、ダイソーが2021年に初めて発売した完全ワイヤレスイヤホン「TWS001」と形状は同じですが、その中身はアップデートされています。「TWS001」を発売当初に購入した方はそろそろバッテリーも劣化してくる頃なので、使い慣れたものをそのまま使い続けたい、ということであれば、本機は良い選択と言えるでしょう。
ダイソーのワイヤレスイヤホン、どれがいい?(2024年7月)
2024年7月時点で、ダイソーで販売されているワイヤレスイヤホンは「TWS002」「完全ワイヤレスイヤホン2(タッチセンサー タイプC充電対応)」「TWS004」「完全ワイヤレスイヤホン(パステルカラー)」「完全ワイヤレスイヤホン1」「TWS003」の6種類くらいが大半だと思います。
この中でどれが一番オススメなのかといえば、「完全ワイヤレスイヤホン(パステルカラー)」(またはTGCコラボモデル)かな、と思います。
この「完全ワイヤレスイヤホン(パステルカラー)」(DG036-02)は、2024年の春先にTOKYO GIRL’S COLLECTIONとのコラボ商品として発売され、その後、6月頃に「パステルカラー」として、色を変えて登場したものです。
この「完全ワイヤレスイヤホン(パステルカラー)」は、低音域から高音域までしっかりと音がでて、ダイソーのイヤホンとしては珍しくこもり感のないクリアな音質が特徴です。
また、ゲーミングモードを搭載しているので、ゲームや動画視聴の際の遅延が低減され、違和感のない視聴ができます。
充電ケースや本体の大きさも小さめかつつくりもそれなりに良いので、総合的にみてコレが一番オススメかな、と思います。ただし、例えばフジファブリックの「若者のすべて」等を聞くと、若干ビビリ音がするのが残念なところです。
Appendix. ボタン操作説明書
再生/一時停止 | L(左)ボタンまたはR(右)ボタン×1回 |
音量を上げる | R(右)ボタン×3回 |
音量を下げる | L(左)ボタン×3回 |
次の曲へ | R(右)ボタン×2回 |
前の曲へ | L(左)ボタン×2回 |
電話にでる/切る | L(左)ボタンまたはR(右)ボタン×1回 |
着信拒否 | L(左)ボタンまたはR(右)ボタンを1秒長押し |
音声アシスタント(Siri/Google) | L(左)ボタンまたはR(右)ボタンを1秒長押し |
ノイズキャンセリングモード切替 | – |
ゲームモード切替 | – |
リセット | – |
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