ゲオ(GEO)から、1980円の完全ワイヤレスイヤホン「GRDGT-TWS BPMP」が登場しました。
この機種は、パッケージに「コスパ最強モデル」と書かれていますが、「コスパ最強モデル」は現在もう1機種販売されていて、「GRFD-TWS QT27」がそれにあたり、「GRDGT-TWS BPMP」と同じ1980円です。
本記事では、ゲオが2024年8月9日に発売した新作イヤホン「GRDGT-TWS BPMP」について、特徴や外見、実際に使ってみた音質や使い勝手、「GRFD-TWS QT27」との比較などをレビューしていきたいと思います。
ゲオ「GRDGT-TWS BPMP」の特徴
- 片耳わずか3.2gの軽量ショートスティックモデル。ケースの見た目が・・・
- 自動での電源ON/OFF、自動ペアリングが可能
- 連続約5.5時間再生が可能なバッテリーを搭載
- 防水規格IPX4に対応した安心の生活防水
- 細菌の繁殖を抑える抗菌仕様イヤーキャップ
ゲオのワイヤレスイヤホン「GRDGT-TWS BPMP」は、お手頃価格1980円(税込み2178円)で入手できる、ショートスティック型のイヤホンです。
「GRDGT-TWS BPMP」の特徴その1は、その見た目でしょう。
下の写真は本機とAirPods Pro(第2世代)を並べたものですが、本体のスティック部分は明らかに「ショート」です。そして、ケースは明らかにAirPodsシリーズと似ています。
そのほかの特徴は、格安のイヤホンによくあるスペックで、特筆すべきことはあまりない印象です。
ゲオのイヤホンは、わりとイヤーピースが「抗菌仕様」になっていることが多いです。これがまたちょっとクセもので、これまで数機種抗菌仕様のイヤホンを買って、いくつか変色しているものがあります。本機も数日でちょっと変色が始まったので、収納の際は良く拭いてからにしたほうがよさそうです。
ゲオ「GRDGT-TWS BPMP」の仕様・外見
イヤホン本体部分
ゲオのワイヤレスイヤホン「GRDGT-TWS BPMP」のスペックは、特徴のところでもお伝えしたとおり、低価格イヤホンによくあるスペックです。
対応するコーデックはSBCのみですし、連続再生時間は本体のみで約5.5時間。最近のダイソーの1000円ワイヤレスイヤホンでは連続再生時間が7時間の製品もあるくらいで、特別良いというわけではありません。
さすがに1980円だけあって、IPX4(水しぶきに耐えられるレベル)の防水性能を確保しています。ジョギングなどのスポーツのお供として使っても壊れることはないでしょう。
使われているBluetoothチップは、格安ワイヤレスイヤホンではおなじみの中国のメーカー「珠海市杰理科技(ZhuHai JieLi Technology Co., Ltd)」製の「AD6983D4」だと思われます。
バッテリーはリチウムポリマー(LiPo)電池で、保護回路がついています。1000円のイヤホンには保護回路がついていないことが良くあるので、本機は安全性が高いと言えます。
残念ながらノイズキャンセリング機能や低遅延モードなどは搭載していません。
- イヤホンタイプ:カナル型
- 対応コーデック:SBCのみ
- Bluetoothバージョン:5.3
- 連続再生時間:イヤホン本体約5.5時間+充電ケースで約4回充電可能
- ドライバー型式:ダイナミック型
- ドライバー:Φ10mm
- 防水性能:IPX4
- 重量(およその実測値):片耳約3.2g
- サイズ(およその実測値):縦2.4cm×横幅2.3cm×厚み1.6cm
外見
スティック型のスティック部分が極端に短いので、とても小さく感じます。スティック部分がタッチセンサーになっています。なお、本機は本体にLEDがついていません。
ジョイント部分の形状は円形で、やや短めです。
スティック部分だけだと2cmくらいしかありません。
本体重量はスペックどおりの3.2gでした。
充電ケース部分
特徴で触れましたが、ゲオのワイヤレスイヤホン「GRDGT-TWS BPMP」の充電ケースは、AirPodsの充電ケースに激似ですが、サイズはかなり小さいです。
- バッテリー充電時間:約1.5時間
- イヤホン充電可能回数:約4回
- 総重量(本体+充電ケース):約36.1g
- サイズ:縦3.7cm×横幅5.35cm×厚み2.19cm
- 充電端子:USB Type-C
外見
何度も言いますが、オモテ側から見たら、AirPodsにしか見えません。が、つくりはAirPodsに比べるとやや雑な感じを受けます。
ところが、ひっくり返すとこんな感じでいろいろ書いてあって、AirPods感が台無しです。しかも、文字配置のバランスがあまり良くないです。
充電端子は底面についていて、もちろんUSB Type-C端子です。接合部分の線がはっきり出てしまっています。
大きさはかなり小さいです。
重量は本体収納時で実測36.1gです。
パッケージ内容
ダイソーのワイヤレスイヤホンの倍のお値段だけあって、ゲオのワイヤレスイヤホン「GRDGT-TWS BPMP」の付属品は充実しています。本体のほか、イヤーピース(S/M/L、Mは本体に装着済み)、充電ケーブル、取扱説明書兼保証書です。保証期間は6か月です。
ゲオ「GRDGT-TWS BPMP」の接続方法
ゲオのワイヤレスイヤホン「GRDGT-TWS BPMP」をスマートフォンに接続するには、最初にペアリングを行います。1度ペアリングすれば、2度目からは自動でつながるようになります。
iPhone、Androidとも、[設定]アプリから[Bluetooth]を選択してデバイスを追加します。
Androidに接続してみたところ、SBCコーデックで接続されました。
ゲオ「GRDGT-TWS BPMP」の操作方法
操作はタッチセンサーで行います。音量調整可能で、SiriやGoogleアシスタントにも対応しています。
再生/一時停止 | L(左)またはR(右)のタッチセンサーを1回タッチ |
音量を上げる | R(右)のタッチセンサーを2回タッチ |
音量を下げる | L(左)のタッチセンサーを2回タッチ |
次の曲へ | R(右)のタッチセンサーを3回タッチ |
前の曲へ | L(左)のタッチセンサーを3回タッチ |
電話にでる/切る | 出る:L(左)またはR(右)のタッチセンサーを1回タッチ 切る:L(左)またはR(右)のタッチセンサーを2回タッチ |
着信拒否 | L(左)またはR(右)のタッチセンサーを2秒長押し |
音声アシスタント(Siri/Google) | L(左)またはR(右)のタッチセンサーを2秒長押し |
ノイズキャンセリングモード切替 | – |
ゲームモード切替 | – |
電源ON/OFF | – |
ゲオ「GRDGT-TWS BPMP」を使ってみた!
音質について
ゲオのワイヤレスイヤホン「GRDGT-TWS BPMP」の音質は、一言でいえば「低音マシマシ」です。
低音域がかなり強烈で、ややぼんやりしているもののかなりのボリュームで迫ってきます。中音域に関しては、低音域に包まれて若干ボーカルが引っ込み気味に聞こえる気がするもののバランスは悪くありません。高音域はやや物足りない感じがありますが、そこそこ聞こえてきます。ドラムのシンバルやハイハットなどは控えめな鳴り方です。
解像感・音のクリアさは控えめです。空間の広がり感や音の余韻までは表現しきれていない印象です。音の余韻などは数万円のイヤホンと比べて、ということなので、同価格帯のイヤホンとしては普通です。
全体的にこの価格帯の中では十分な出来と言え、少なくとも1000円のイヤホンよりは満足感は高いです。大雑把な印象ですが、ソニーの有線イヤホン「MDR-EX155AP」くらいのクオリティはあるとおもいます。
装着感について
ゲオのワイヤレスイヤホン「GRDGT-TWS BPMP」の装着感は良好で、しっかりと耳にはまりますし、ずれることもありません。首を動かしても音が抜けるといったこともありません。
ジョギングに使ってみても、ずれたりすることなく使うことができました。
マイクの音質・動画の視聴・ボリューム調整
マイクの音質
マイクの音質をWeb会議を使って確認してみたところ、若干明瞭さに欠けるところはありますが、声はきちんと拾ってくれます。少なくとも室内等の静かな環境であれば、十分実用的ではないかと思います。
動画の視聴
動画の視聴をする際の音と映像のズレについてYoutubeのニュースや音楽で確認してみましたが、違和感を感じることなく視聴することができると思います。
iPhone接続のボリューム
iPhoneでは最低ボリュームのときでも大きな音になってしまうワイヤレスイヤホンがあるのですが、本機は最低ボリュームで若干大きめ(AirPods Proの2段階目くらい)、以後のボリュームの上がり方はおだやかで問題なさそうでした。
「GRDGT-TWS BPMP」と「GRFD-TWS QT27」を比較
本記事で紹介している「GRDGT-TWS BPMP」と、以前レビューした、同じゲオの「GRFD-TWS QT27」を比べてみます。
写真左が「GRDGT-TWS BPMP」、右が「GRFD-TWS QT27」です。
スペック比較
スペック面をざっくり比較すると、「GRDGT-TWS BPMP」のほうが軽量、ドライバーが大きい、バッテリー容量が小さい=再生時間が短い特徴があります。
一方、「GRFD-TWS QT27」のほうは通話をクリアにする機能(DNS)や低遅延モードの搭載、アプリへの対応など、機能面で優れている点が多いです。
「GRDGT-TWS BPMP」を作っているメーカーは中国「Dongguan Genai Technology Co., Ltd」、「GRFD-TWS QT27」は中国「QCY」です。メーカーの実績という観点では、自社でも積極的に製品をリリースしている「QCY」のほうが良いと言えます。
使用感の比較、どちらがオススメ?
「GRDGT-TWS BPMP」と「GRFD-TWS QT27」の音質を比べてみると、明らかに特性が違います。
「GRDGT-TWS BPMP」はとにかく低音が強調されていている一方で高音部はやや弱めで、全体的に音のクリアさはあと半歩といった感があります。「GRFD-TWS QT27」のほうはちょっと中音域にクセがあるものの全体的にバランス良く、音のクリアさはこちらのほうが上です。
装着感は「GRDGT-TWS BPMP」のほうが良い感じ、充電ケースの持ち運びやすさも「GRDGT-TWS BPMP」のほうがすっきりしていて使いやすいです。
「GRDGT-TWS BPMP」と「GRFD-TWS QT27」、どちらがオススメかと問われれば、装着感を重視されるなら「GRDGT-TWS BPMP」ですが、当サイトとしては全体的に機能面で優れている「GRFD-TWS QT27」のほうが良いかなぁと思います。
ゲオ「GRDGT-TWS BPMP」のまとめ
ゲオのワイヤレスイヤホン「GRDGT-TWS BPMP」は、パッケージに「コスパ最強モデル」と書かれているとおり、1980円(税込み2178円)という低価格で、小型で使い勝手の良いイヤホンに仕上がっています。
ショートスティック型というやや見慣れない形の小ぶりな本体と、AirPodsのケースを小型にしたような形をした充電ケースは本機の魅力と言えます。
音質に関しては、低音域がかなり強力に主張してくる迫力のある音に仕上がっています。もう少しクリアさがあると良いですが、2000円前後のイヤホンのクオリティは達成していると思います。
そのほかの機能面に関しても一定のクオリティを確保できていますので、日常的な使用にあたって大きな不満を感じることは少ないのではないかと思います。
スティック型が良くて、落ち着いた音が好みであれば、十分オススメできる機種と言えるでしょう。
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