3coins(スリーコインズ)「EDRワイヤレスヘッドホン」レビュー 2024年の新作は2500円なのにシンプルデザインでつくりが良い、通勤時に使えるヘッドホン

1000円以上イヤホン

3coinsのワイヤレスヘッドホンは、本機「EDRワイヤレスヘッドホン」で(知っているかぎり)3世代目になります。

ここのところ、都内の電車では、ヘッドホンを使っている人をちらほらみかけますが、使っている機種は何だろうと思ってみてみると、本機「EDRワイヤレスヘッドホン」(2024年版)を使っている方もちらほらみかけます(一番多いのはソニーのWH-1000XM4な印象)。

本記事では、そんな3coins(スリーコインズ)の人気ワイヤレスヘッドホン「EDRワイヤレスヘッドホン」(2024年版)について、スペックや外見、実際使ってみての音質や使い勝手などをレビューします。

3coins「EDRワイヤレスヘッドホン」の特長・仕様

  • Bluetooth ver.5.3+EDR、素早く、安定した接続ができます
  • ハンズフリー通話対応(内蔵マイク)
  • 有線にも対応(AUXケーブルつき)

3coins「EDRワイヤレスヘッドホン」(2024年版)のパッケージに記載されている商品特長の1つ目は、「EDR」に対応しているというものです。

EDRとは、「Enhanced Data Rate」の頭文字をとったもので、通常のBluetooth規格よりも通信速度が速くなります。とはいっても、本機の対応コーデックでは通常の規格で十分なので、音質面でのメリットは特になさそうです。

2つ目の特長は内蔵マイクによるハンズフリー通話に対応している点です。Bluetoothワイヤレスイヤホンならほぼ当たり前の機能ですが、通話品質については後ほど確認してみます。

3つ目は、有線にも対応している点です。過去のスリコのワイヤレスヘッドホンも同様の機能を搭載していて、有線と無線で音質がちがったので、これも後ほど確かめてみることにします。

スペックを見てみると、気になるのは再生時間で、4時間しかありません。これは最近のイヤホン・ヘッドホンとしては短めです。そのほか、AACコーデックに対応しているのはグッドポイントですが、あとはこれといって特徴的な点はなさそうです。

  • イヤホンタイプ:密閉型ヘッドホン
  • 対応コーデック:SBC/AAC
  • Bluetoothバージョン:5.3 + EDR
  • 連続再生時間:約4時間
  • ドライバー型式:ダイナミック型
  • ドライバー:不明
  • 防水性能:なし
  • アクティブノイズキャンセリング:非搭載
  • 通話時ノイズキャンセリング:非搭載
  • 低遅延モード:非搭載
  • 重量(およその実測値):206g
  • サイズ:縦205mm × 横160mm × 奥行80mm

なお、本機が使っているBluetoothチップは、格安ワイヤレスイヤホンではかなり高確率でみかける、中国のメーカー「珠海市杰理科技(ZhuHai JieLi Technology Co., Ltd)」製の「AC6955F4」のようです。

使われているバッテリーは250mAhのリチウムポリマー電池で、きちんと保護回路がついています。

パッケージ内容

3coins「EDRワイヤレスヘッドホン」(2024年版)のパッケージ内容は、本体のほかに充電用のUSB Type-Cケーブル、AUXケーブル、取扱説明書、6か月間の保証書です。保証書はお店で記入されることはほぼないと思いますので、購入時のレシートは保存しておいたほうが良いでしょう。

3coins(スリーコインズ)「EDRワイヤレスヘッドホン」

3coins「EDRワイヤレスヘッドホン」の外見

今回購入したのはアイボリー色です。ぱっと見はかなりまともで、つくりは良好です。頭の大きさに合わせてヘッドバンド部分をスライドさせることができます。スライド調整は無段階(カチカチしない)です。

3coins(スリーコインズ)「EDRワイヤレスヘッドホン」

ヘッドホン部分のデザインは非常にシンプルです。

3coins(スリーコインズ)「EDRワイヤレスヘッドホン」

イヤーパッドのスポンジは厚みがあり、表面は合成皮革で覆われています。

3coins(スリーコインズ)「EDRワイヤレスヘッドホン」

ヘッドバンド部分も全体的にクッションがついていて、頭頂部の当たり方はマイルドです。このあたりに安っぽさは感じません。

3coins(スリーコインズ)「EDRワイヤレスヘッドホン」

右耳側にはボタンが4つと端子類がついています。ボタンは電源ボタン、-ボタン、+ボタン、Mボタンの4つです。MボタンはBluetooth接続・非接続の時しか使わないようです。

3coins(スリーコインズ)「EDRワイヤレスヘッドホン」

右側下部(写真左側)には端子類(AUX端子と充電用のUSB Type-C)がついています。

3coins(スリーコインズ)「EDRワイヤレスヘッドホン」

3coins「EDRワイヤレスヘッドホン」の接続方法

スリーコインズ「EDRワイヤレスヘッドホン」をはじめて使用する際は、ペアリング作業が必要です。

接続が完了したら、音を最小限に絞ってから再生し、適切な音量まで上げるようにしてください。ボリューム調整せずにいきなり再生すると、音量が大きすぎる場合があります

通常のペアリング方法
  1. ヘッドホンの電源ボタンを長押しして、電源をONにします。(LEDが赤と青に点滅)
  2. 接続したいスマートフォンのBluetooth機能をONにして、[設定]アプリから[Bluetooth]を選択、デバイス名「TM-076」を選択します
  3. ヘッドホンのLEDが消灯して、スマートフォン側が「接続完了」となれば準備完了

スマートフォンに接続すると、AACコーデックで接続されます。

3coins(スリーコインズ)「EDRワイヤレスヘッドホン」

3coins「EDRワイヤレスヘッドホン」の操作方法

スリーコインズ「EDRワイヤレスヘッドホン」の取扱説明書に書かれている操作方法は以下のとおりです。取扱説明書はこちらから参照できます

再生/一時停止電源ボタンを短く1回押す
音量を上げる+ボタンを長押しする
音量を下げる-ボタンを長押しする
次の曲へ+ボタンを短く1回押す
前の曲へ-ボタンを短く1回押す
電話にでる/切る電源ボタンを短く1回押す
着信拒否電源ボタンを短く2回押す
音声アシスタント(Siri/Google)
ノイズキャンセリングモード切替
低遅延モード切替
電源ON/OFF電源ボタンを長押しする

3coins「EDRワイヤレスヘッドホン」を使ってみた!

音質について

3coins「EDRワイヤレスヘッドホン」(2024年版)の音質は、正直なところ、あまり良いほうではないようです。

全体的にうすぼんやりしていて、立ち上がりが遅い感じの音がします。ヘッドホンの割には音の広がり感に乏しく、奥行き感はなく、真ん中に音が集まって聞こえる印象です。

低音部は迫力がありしっかりしているのですが、輪郭はややぼやけ気味、中音域はモヤっとしていて引っ込みがち、ピアノ等はくぐもって聞こえてヌケ感がありません。この領域を中心に、薄い板の向こうで音が鳴っているような印象の音に聞こえます。高音域は出ているし、耳に刺さることなくバランスが良さそうなのですが、中音域のもやもやの中に埋もれているようなイメージです。

音のバランス的にはドンシャリ傾向、それを中音域のもやもやが覆うような感じです。もやもや感は聞いているうちにだんだん慣れてくるのか、「まあ、いいかな」という感覚になります。音質に大きなこだわりがなければ、十分聞ける音です

本機に慣れた後で機種を使ってみたら・・・

本機の音に慣れたあとで、オーディオテクニカの「ATH-WS330BT」を聞いてみると、その違いは明白で、クリアさとか音の広がり感が全然違いました。価格的に3倍程度するので当たり前なのかもしれませんが、どうせ買うなら・・・とは思いました。ちなみに、装着感もオーディオテクニカの「ATH-WS330BT」のほうが柔らかい感じで良いです。

装着感について

3coins「EDRワイヤレスヘッドホン」(2024年版)は、過去スリコから販売されたワイヤレスイヤホンの中では、しっかりとした装着感という意味でNo.1かもしれません

締め付け感はややきつめで、しっかりした付け心地です。イヤーパッドは耳全体を包み込む形で、耳が痛くなるということはなさそうです。

最適な装着位置がみつかると密閉感があるので、外への音漏れは少ないと思います。

マイクの音質・動画の視聴・ボリューム調整

マイクの音質

スリーコインズ「EDRワイヤレスヘッドホン」(2024年版)のマイク音質をWeb会議で確認してみたところ、話していることは伝わりますが、声が小さいとこもってやや聞きづらい印象です

本機をWeb会議や通話で使う際は、多少大きめの声ではっきりしゃべると良いと思います。

動画の視聴

スリーコインズ「EDRワイヤレスヘッドホン」(2024年版)でYoutubeやNetflixをみてみましたが、動画視聴に関してはさほど違和感なく視聴することができました

本機は低遅延モードは搭載していないので、ゲーム等でシビアにタイミングを求められる用途には向いていないかもしれません。

iPhone接続のボリューム

iPhone接続時のボリュームについて、イヤホンによっては最低ボリュームでも音が大きいものがあるのですが、スリーコインズ「EDRワイヤレスヘッドホン」(2024年版)は最低ボリュームからやや大きめ(静かな環境では十分すぎるくらいの音量)となります。

最低ボリューム+1をしてもさほど変化はないので、細かいボリューム調整は難しいようです

3coins「EDRワイヤレスヘッドホン」のまとめ

スリーコインズ「EDRワイヤレスヘッドホン」(2024年版)は、外見のつくりの良さは3世代目にしてかなり磨かれたといってよいヘッドホンです。

事実、冒頭でも書いた通り、都内で通勤時に本機を使っている方をちらっと見かけるくらいなので、外で使っても安っぽさとかはあまり感じない外見に仕上がっていると言えるでしょう。

一方で、肝心の音質については過去作よりも若干ながら退化した印象で、ぼんやり感があり、いまいちシャキッとしないサウンド良く言えば柔らかいサウンドです。

パキっとしたサウンドが好きな方はあまりオススメできませんが、聞いてるうちに不思議と慣れてくる感覚もあります。好み次第でもあり、特に音質に特にこだわりがないのであれば、価格や外見と天秤にかけて「アリ」と言えるかもしれません。

3コインズ「EDRワイヤレスヘッドホン」は、「音質にこだわりはあまりないけど、安くてそこそこの外見のヘッドホンが欲しい」という方向けのヘッドホンかな、と思います。

音質面を重視される方は、最低でも5,000円前後のヘッドホン、例えばJVC KENWOODの「KH-KZ30」や、もうちょっと出して7~8000円前後で今回聞き比べたオーディオテクニカ「ATH-WS330BT」あたりを買ったほうが幸せになれると思います。お値段はだいぶ上がっちゃいますが・・・。

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