Amazonオリジナルの完全ワイヤレスイヤホン「Echo Buds」(第2世代)は、アクティブノイズキャンセリング機能やアンビエントサウンドモード(外音取込みモード)、Alexa対応、複数デバイス接続に対応した機能豊富な完全ワイヤレスイヤホンです。
通常価格は12,980円とそこそこのお値段がしますが、セール時期になると4,980~5,980円で販売されることが多く、アクティブノイズキャンセリング搭載ワイヤレスイヤホンとしては、かなりお安い金額になります。
Amazonが提供している定額音楽サービス「Amazon Music Unlimited」と本機を組み合わせ、Alexaに話しかければ、スマートフォンの操作なしにさまざまな音楽を楽しめます。
本記事では、Amazonオリジナルの完全ワイヤレスイヤホン「Amazon Echo Buds」(第2世代、ワイヤレス充電なし)について、主な特長、接続や操作の方法、音質をはじめとする使い勝手についてレビューしています。
Amazon Echo Buds の特長
- アクティブノイズキャンセリング機能・アンビエントサウンドモード搭載
- 選べるイヤーチップとウイングチップ
- 着脱検知機能搭載
- 最大2機種までのマルチペアリング機能
- Alexa搭載
- 本体のみで連続再生時間5時間、充電ケース使用で最大15時間、15分の充電で最大2時間の急速充電モード
Amazon Echo Budsの機能は、通常価格1万円を超えるだけに、考えられる機能は大体搭載されています。アクティブノイズキャンセリング機能は当然のことながら、低価格帯のワイヤレスイヤホンに搭載されていることは少ない装着検出機能までついています。
そして、Amazonのデバイスといえば「Alexa」。本機もAlexaが搭載されています。Alexaアプリを経由してペアリングしておく必要はありますが、他のAlexa搭載デバイス同様、「アレクサ!」と唱えることで、Alexaの機能を使うことができます。
マルチペアリングも搭載されていて、最大2機種と同時接続できます。
本機は冒頭にも書いた通り、Amazonのセール期間なら約5,000円~6,000円で買えることが多いです。この価格で買えるなら、機能面でいえば大変お買い得なイヤホンと言えます。
Amazon Echo Buds の詳細仕様
Amazon Echo Budsは、充電ケースの仕様がワイヤレス充電の対応有無で2つあり、今回はワイヤレス充電なしを購入しています。
Amazonの商品ページには対応コーデックの記載はありませんが、接続して調べた限りAACとSBCのみのようです。apt-X系やLDACには対応していないようです。
Bluetoothバージョンは5.0と若干古く、連続再生時間もやや短めの5時間。ただし、15分充電すれば2時間再生ができる急速充電に対応しています。
アクティブノイズキャンセリングや外音取込モード、着脱検知、マルチペアリング機能など、多機能にもかかわらず、低遅延モードは搭載されていません。
防水性能はIPX4、あらゆる方向から水滴を浴びても大丈夫なレベルで、スポーツ時に汗や多少の雨などを気にしなくても使うことができます。
- イヤホンタイプ:カナル型、ビーンズ型
- 対応コーデック:AAC、SBC
- Bluetoothバージョン:5.0
- 連続再生時間:イヤホン本体約5時間、充電ケース併用で15時間
- 急速充電:あり(15分充電で最大2時間再生)
- ドライバー型式:ダイナミック型
- ドライバー:Φ5.7mmドライバー
- 防水性能:IPX4
- アクティブノイズキャンセリング:あり
- 外音取込モード:あり
- 通話時ノイズキャンセリング: 不明(記載なし)
- 低遅延モード:非搭載
- 着脱検知機能:あり
- マルチペアリング機能:あり
- 本体サイズ:20.0 mm x 19.1 mm x 19.1 mm
- 本体重量(およその実測値):イヤーチップのみで片耳6.03g(スペック上は何もつけずに5.7g)
- 充電ケースサイズ:66.8 mm x 28.6 mm x 39.1 mm
- 総重量(本体+充電ケース): 57.4g±1g(ケースのみ44.4g)
- ワイヤレス充電:なし(+2000円でありを選択可)
- 充電ケースバッテリー容量:320mAh
- 充電端子:USB Type-C
パッケージ内容
Amazon Echo Budsのパッケージ内容はとても充実しています。
本体、充電ケースに加えイヤーチップ(イヤーピース)が4種類(Mサイズは本体に装着済)、ウイングチップが3サイズ、USB Type-Cケーブル、マニュアル類です。
USBケーブルが長くてとてもしっかりしているのがとても良いですね。
Amazon Echo Buds の外見
イヤホン本体
本体のボタンの部分にはAmazonのロゴと、マイク用の穴が開いています。写真左側にはウイングチップをつけています。
反対側には着脱検知用のセンサー等がついています。LR表記は見やすく印刷されています。イヤーピースはサイズによって色分けされているので、交換時はとてもわかりやすいです。
本体の厚みはそれなりにあります。
本体部分の厚みは1.3cm程度、大きさは2cm程度です。重さはそこそこあって、実測値で6gあります。
充電ケース
充電ケースは小さくはないですが、手になじみやすいサイズです。高級感こそありませんが、さすがにつくりはしっかりしています。
背面にはリセットやペアリング用のボタンと、USB Type-C端子がついています。
ふたは開けやすくできています。本体にウイングチップがついていてもきちんと充電できるように工夫されています。
Amazon Echo Buds の接続方法
Amazon Echo Budsのフル機能を生かすためには、「Amazon Alexaアプリ」を使ってスマートフォンに接続する必要があります。セットアップ前にAlexaアプリをダウンロード、起動して使える状態にしておきます。
初めて充電ケースを開けるとケースのランプが点滅するので、その状態でAmazon Alexaアプリを起動すれば、左のようにEcho Budsが見つかります。
そのあとは手順に従って進めます。途中、右の「アクセサリを選択」の画面では、出てくるまでにしばらく時間がかかります。いつまでたっても出てこない場合は、一回ケースを閉じてもう一度開けると出てきたりします。
ペアリングが完了すると、チュートリアルが始まります。チュートリアルの中では、イヤーチップのフィットテストがあるので、ここで最適なイヤーチップか確認することができます。
マルチポイント接続の方法
Amazon Echo Budsはマルチポイント接続に対応しているので、2台のスマートフォンに接続することができます。2台目のスマートフォンへのペアリングは、1台目とのペアリングが終わった状態で、次の操作を行います。
セットアップが終わると、2台のスマートフォンに自動的に接続されるようになります。
Amazon Echo Buds の操作方法
Amazon Echo Buds の操作は、アプリでカスタマイズすることができます。ここでご紹介するのは、開封当初の設定内容です。
デフォルトでは左右同じ動作が割り当てられていますが、Alexaアプリを使って別々な動作を割り当てることもできます。カスタマイズ項目には、音量の上げ下げ、標準アシスタント(Google/Siri)、タップでAlexa、マイクのミュート/解除、などがあります。
再生/一時停止 | L(左)またはR(右)のタッチセンサーを1回タッチ |
音量を上げる | – |
音量を下げる | – |
次の曲へ | L(左)またはR(右)のタッチセンサーを2回タッチ |
前の曲へ | L(左)またはR(右)のタッチセンサーを3回タッチ |
電話にでる/切る | L(左)またはR(右)のタッチセンサーを2回タッチ |
着信拒否 | L(左)またはR(右)のタッチセンサーを長押し |
音声アシスタント(Alexa) | アレクサ、と音声で呼びかける |
ノイズキャンセリングモード切替 | L(左)またはR(右)のタッチセンサーを長押し |
ゲームモード切替 | – |
電源ON/OFF | – |
Amazon Echo Buds を使ってみた!
音質について
Amazonのレビューを見ると、Echo Budsの音質は「良い」という人もいれば、「イマイチ」という人もいて、一体どっちなのか?と思ってしまいます。
音質のとらえ方は人によって基準がだいぶ違うのと、本機特有の事情として、通常時のお値段が1万円ちょっとで買うとミドルクラスのイヤホン扱い、セールで安いときは4980円とローエンド(格安イヤホン)扱いになり、買う時期によって価格対比の満足度でもとらえ方に違いがあるように思います。
では、これまでたくさんの格安イヤホンをレビューしてきた当サイトとして、このAmazon Echo Budsの音質をどう評価するかといえば、「普通に音はいい!」です。
格安機種として、Xiaomi「Redmi Buds 6 Lite」やEdifier「X5 Pro」と比べてみると、さすがに圧倒的にEcho Budsのほうが良いです。
格安機よりちょっと上の、6000~9000円くらいで販売されている、Earfun「Air Pro3」やSOUNDPEATS「Air4 Pro」と比べてみても、素直でクセのない音質、クリアさの観点からやはり「Echo Buds」が一歩上に思います。
だいたい同価格帯から上位価格帯のものと比べると、ここからは好みが入ってきますので評価は分かれるのではないかと思います。通常価格でだいたい同価格帯と言える、finalの「ZE3000」、一気に値段が上がってAppleの「AirPods Pro 2」、SENNHIZERの「Momentum True Wireless 3」と聞き比べをしたところ、高音域の雰囲気は比較的善戦しているのですが、低~中音域の音の豊かさといった点で、ややAmazon Echo Budsは劣勢かなといった感じです。
Amazon Echo Budsの音の傾向は、高音域の伸びが良く、クリアなサウンドです。いわゆるドンシャリサウンド寄りではありますが、低~中価格帯のイヤホンの中ではフラットな傾向のサウンドです。
低音域は過度に強調されているわけではありませんが、ぼやけることなくしっかりと聞こえてきます。中音域はやや抑制的、多少引っ込み気味で聞こえてきます。高音域はやや強めですがシャリシャリするところまではギリギリいかないくらいで、伸びも良いです。
全体的にクリアできらびやか、聞いていて気持ちの良いサウンドです。アコースティックのぬくもりみたいなところの表現はちょっと足りないかなという気がしますが、EDMみたいな音楽はかなりいい感じに聞けると思います。音の広がりはやや弱め、どちらかというと近場で音が聞こえる感じです。
なお、Amazon Alexaアプリには3バンド(バス、ミドル、トレブル)イコライザー機能があり、音質を変化させることができますが、全体的な雰囲気を変えるという感じではありませんでした。
ノイズキャンセリングの効き具合
まず、不思議な特徴として、Amazon Echo Budsは「アクティブノイズキャンセリングON」または「外音取込モード」しか選ぶことができず、「外音取込モードにしない」=「アクティブノイズキャンセリングON」ということで、ANCをOFFにすることができません。
そして、本機のアクティブノイズキャンセリングは、効き目は弱いです。アクティブノイズキャンセリングの効果は、低音域が多少軽減される程度で、エアコンなどの風音も結構聞こえますし、電車の走行音や雑踏の中では、軽減されてるかも?程度の効き具合です。
アクティブノイズキャンセリング機能を重視するなら、格安価格帯のXiaomi「Redmi Buds 6 Lite」のほうがまだ効果を実感できると思います。
装着感について
Amazon Echo Budsの装着感について、やや大きめなこともあって、耳からはみ出してしまいますが、特に外れるといった感じはありません。どの向きにさしてもいいわけでもなさそうで、多少装着位置は気を付けたほうがよさそうな感じです。
本機には着脱検出機能がついているので、耳から外すと音楽が自動的に止まり、装着するとまた再開します。この機能はとても便利です。
マイクの音質・動画の視聴・ボリューム調整
マイクの音質
Amazon Echo Budsのマイク性能をWeb会議(Zoom)で試してみたところ、相手にきちんと聞こえる音質でした。数多くのワイヤレスイヤホンのマイクを試しましたが、本機はかなり特徴的な音質をしていて、やや広めの空間にいるようなエコーがかかったような音で相手に伝わります。
ちゃんと声は相手に伝わるので実用的には問題ありませんが、ちょっと不思議な感じです。
なお、Web会議を行っているときは、アクティブノイズキャンセリングが切れるようです。
動画の視聴
Amazon Echo Budsには低遅延モードはついていませんが、動画視聴時に遅延を感じることは特になく、不満なく動画を見ることができると思います。
iPhone接続のボリューム
iPhone接続時のボリュームについて、イヤホンによっては最低ボリュームでも音が大きいものがあるのですが、Amazon Echo Budsは最低ボリューム、ボリュームの上がり具合も特に問題ないと思います。
Amazon Alexaアプリ
Amazon Echo Budsは、Amazon Alexaアプリを通じてセットアップを行ったり、動作のカスタマイズ、ノイズキャンセリングモードの切り替え、省電力モード切替、イコライザー、イヤーピースのテスト等の機能がついています。
Amazon Echo Budsのまとめ
Amazon Echo Budsは、Amazonが販売する完全ワイヤレスイヤホンです。
機能面ではアクティブノイズキャンセリングに加えて、マルチポイント接続、着脱検出機能など、高音質コーデック以外のほぼすべての機能がのっているほか、AmazonデバイスらしくAlexaにも対応しているなど、とても高機能な仕上がりです。
音質面に関してはとてもクリアで、格安イヤホンとは格が違う音質に仕上がっています。
お値段の変動が非常に激しく、セールの時期であれば5000~6000円で購入でき、このお値段で購入できるのであれば断然おすすめできる機種になります。
Amazonの販売ページのレビューを読んでいると、アナウンスがやや長いといった声がありますが、確かにマルチポイント接続で2つのスマートフォンに接続すると、接続アナウンスが終わるまで多少長いですが、実用上はそんなに気にならないレベルなのではないかと思います。
本機はAmazonと組み合わせて使うイヤホンとしては良い出来だと思います。Amazon Primeや Amazon Music Unlimitedと組み合わせて使うのに最適と言えるでしょう。
11月29日からはAmazonでブラックフライデーが始まり、本機は4980円ととてもお安くなります。このお値段であれば、1台購入してもいいかと思います!
Amazonを利用するなら、映画や音楽もついて送料も無料になる、Amazon Primeもご検討ください!
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