エディオンとニトリが共同開発したワイヤレスイヤホンが3機種発売されました。最近流行り始めているイヤーカフ型、ANC搭載の標準型、お手頃価格のエントリーモデルというラインアップです。
- ワイヤレスイヤホン(写真左) BTE-BA01 2,990円(税込み)
- ENC(環境ノイズキャンセリング)を搭載したお手頃価格のエントリーモデル
- ANCワイヤレスイヤホン(写真中央) BTE-ANC01 4,990円(税込み)
- アクティブノイズキャンセリングを搭載したスタンダードモデル
- オープンイヤーワイヤレスイヤホン(写真右) BTE-OWS01 9,990円(税込み)
- 外音が聞こえ街歩きでも安心なイヤーカフ型のオープンイヤーモデル
近所のニトリを観察していたのですが、プレスリリースに書かれていた10月25日には入荷されず、しばらくたった11月中旬に全種類入荷されていました。
全種類展示機が用意されていて試聴することができましたので、各機種のご紹介と簡易的なレビューをお届けしたいと思います。
オープンイヤーワイヤレスイヤホン BTE-OWS01
オープンイヤーワイヤレスイヤホンの特長
最近いろいろなメーカーから発売されるようになった、イヤーカフ型のオープンイヤーワイヤレスイヤホン。耳をふさがないので、周囲の音を聞き取ることができ、歩いているときなどでも安心です。また、周りの人と普通に会話をすることもできます。
スペック的な特長は、Bluetoothのバージョンが5.4と新しいことや、14.2mm径と大きめのドライバー(音を作り出す部品)を搭載していること、本体はIPX4の防水(防滴)性能を持つことで、他はオーソドックスな性能となっています。
対応コーデックはSBCのみとなっているのと、スペック上、通話時ノイズキャンセリング機能がついていない点は、9990円というお値段にしては物足りない印象を受けます。
実機を試してみた!
これまで試したことがあるイヤーカフ型のイヤホンは、どれもこれも丸みを帯びた形状をしていたのですが、本機については円柱のように角がしっかりあるので、やや珍しいデザインです。
実際に装着してみた感じでは、装着感は特に問題なく、軽くジャンプしてみても落ちることはありませんでした。
音質についてですが、オープンイヤータイプのイヤホンとしては標準的で、3coinsに売っている「オープンイヤーイヤカフイヤホン」とさほど変わらない印象でした。
オープンイヤーワイヤレスイヤホン BTE-OWS01 は買いか?
エディオン×ニトリのオープンイヤーワイヤレスイヤホン「BTE-OWS01」は、最近よく見かけるようになったイヤーカフ型のオープンイヤーイヤホンです。
性能はごく標準的、音質はまずまずといったところで、販売価格9,990円はやや高いかなという印象を受けます。デザインが気に入っていて、現物を確認してから入手したいという方向けなのかなという気がします。
本機以外の選択肢としては、最近発売されたSOUNDPEATSのイヤーカフ型イヤホン「PearlClip Pro」のほうが性能・音質的に良くて価格も少し安いので良いと思います。こちらは実際に購入して試している最中なので、別途記事を書く予定です。
リアル店舗で買うなら、3COINSの「オープンイヤーイヤカフイヤホン」も、「BTE-OWS01」の約1/5のお値段で買えて、見た目は安っぽいですが性能・音質的にはさほど変わらないので、こっちを選ぶのもアリかなと思います。
ANCワイヤレスイヤホン BTE-ANC01
ANCワイヤレスイヤホン BTE-ANC01の特長
アクティブノイズキャンセリング機能を搭載した「BTE-ANC01」は、ワイヤレスイヤホンとしては良くあるスティックタイプのワイヤレスイヤホンです。
搭載しているアクティブノイズキャンセリング機能は-40dB±3dBの性能を謳っており、スペック通りであればそこそこの性能です。ANCのほか、2つのマイクで通話音声をクリアにする通話時ノイズキャンセリング(ENC)機能、周りの音を取り込む環境音取込モードを搭載、IPX4の防水性能といった特長があります。
スペック的には、エントリーモデルにANCを付け足したようなモデルのようです。
採用しているチップは、1000円のワイヤレスイヤホンでおなじみの珠海市杰理科技(JieLi)の「JL7016G8」のようです。このチップのデータシートを見ると、きちんとANCにも対応していて、ANCの処理は最大4つのマイクからの入力に対応できるようです。
実機を試してみた!
ANCワイヤレスイヤホン「BTE-ANC01」の充電ケースは、ケースを折るようなイメージで開けるのですが、若干開けにくいです。開けた時の見た目はとてもよいのですが、実際取り出そうとすると若干取り出しにくい感じがあります。
音質面では、ANC ON/OFF時で音質がだいぶ違い、ANC ONにすると低音域がかなり強調された音質になります。ANC ONで試聴したところでは、音質的には低音が前に出て、他の領域を飲み込んでしまっているような格好で、とてもマイルドな印象です。よく聞いてみると中高音域もちゃんと鳴っているのですが、ややこもって聞こえる印象にもなります。
音質的には同時発売のエントリーモデルイヤホン「ワイヤレスイヤホン BTE-BA01」のほうが良い印象を受けました。
アクティブノイズキャンセリングについては案外よく効いているようで、ANCをONにすると店内の雑踏もすっと1段階静かになります。5000円の価格帯としては良く効くほうではないかと思います。
ANCワイヤレスイヤホン BTE-ANC01 は買いか?
アクティブノイズキャンセリング機能がついて4,980円というお値段は絶妙で、リアル店舗で買えるアクティブノイズキャンセリングつきイヤホンとしては安いほうではないかと思います。
ウリの機能であるアクティブノイズキャンセリング機能(ANC)は良く効く印象で、ANC重視の入門機としては良いのではないかと思います。
一方、音質についてはやたらと低音域が強い、重めのサウンドで、きらびやかさとかパキっとした明瞭さはないので、どちらかといえばアコースティックな感じの音楽に向いていて、メリハリのある音が欲しい方は避けたほうがよさそうです。
本機を買う際には、通販でしか入手できないですが、Xiaomiの「Redmi Buds Lite 6」も検討してみてはどうかと思います。BTE-ANC01より若干ノイズキャンセリング性能は劣る感覚はありますが、2,480円というお値段で、音質面や性能面で上を行く印象の機種になります。
ワイヤレスイヤホン BTE-BA01
ワイヤレスイヤホン BTE-BA01の特長
ワイヤレスイヤホン「BTE-BA01」は、オーソドックスなワイヤレスイヤホンの機能を搭載しつつ、販売価格を2990円におさえたエントリーモデルです。
特長として挙げられているのは通話時のノイズを抑えるENC(環境ノイズキャンセリング)を搭載していることで、この機能を実現するために2つのマイクを搭載しています。
それ以外の機能で特に目を見張るものはなく、100均で売ってる1000円の完全ワイヤレスイヤホンとほぼ同じような性能となっています。
実機を試してみた!
本機はビーンズ型に分類されるスティックがない形状のカナル型イヤホンです。ケースはやはり真ん中から折れるように開く形状で、やや開けにくさを感じます。
実際に聞いてみた感じでは、100均に売っている1000円のイヤホンよりは明らかに音質は良く、こもり感の少ないメリハリの効いたサウンドに仕上がっているように思いました。
個人的にはANC付きの「BTE-ANC01」よりも本機「BTE-BA01」のほうが音質は好きです。
ワイヤレスイヤホン BTE-BA01 は買いか?
本機は実にオーソドックスなモデルで、通話時ノイズキャンセリング(ENC)以外には特に目立つ機能は搭載していません。
お値段2990円というのは微妙なところで、音質は明らかに違いますが、スペックだけ見れば1000円のイヤホンと大して変わらないので、お得感は少ない感じです。
本機はニトリやエディオンで実際に手に取ってから購入できる入手性の良さという価値も合わせた値段なのではないかと思います。
本機以外で検討するのであれば、ゲオで売っている「GRFD-TWS QT27」というエントリーモデルが音質面やリアル店舗で買える価値、税込み2178円という価格感でオススメできます。
また、ANC付きの「BTE-ANC01」のところで紹介したXiaomiの「Redmi Buds Lite 6」のほうが、2480円という安さでANC付きという性能・音質面のすべてで凌駕しています。
オンライン購入が嫌でなければ本機「BTE-BA01」よりも「Redmi Buds Lite 6」、リアル店舗で購入したくて近くにゲオがあるなら「GRFD-TWS QT27」のほうがいいかなぁ、というのがmonodigi.infoの結論です。
Appendix. 3機種の性能
今回発売された3機種それぞれの性能は以下の通りです。
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