最近、3coinsでは「3coins men」と称して、一部限定でそれなりにお値段のするオーディオグッズを販売することが増えていましたが、3月末に久々新しいオーディオデバイスが4点発売されました。

一番目玉と思われるのが、「JBL TOUR PRO 3」みたいにケースに液晶を搭載した「液晶ENCワイヤレスイヤホン」で、そのほかのデバイスも流行をとらえた形状のイヤホンを取り揃えています。
この中から今回ご紹介するのは、一番リーズナブルでオーソドックスな機能を持つイヤホン「コンパクトワイヤレスイヤホン」です。ちょっと変わった形のイヤーピースが特徴の本機、実際に購入してみましたので、レビューしてみたいと思います!
本記事では、3coins(スリーコインズ、スリコ) の2025年3月に発売された新作ワイヤレスイヤホン「コンパクトワイヤレスイヤホン」 について、スペックや見た目、実際に使ってみての音質や使い勝手などのレビューをお送りします。
3coins「コンパクトワイヤレスイヤホン」の特長・性能
- 軽量コンパクト(片耳2.7g)で耳が痛くなりにくいワイヤレスイヤホン
- 特殊形状のシリコン製イヤーピースでぴったりフィット
- 高音質コーデックAAC対応
- マルチペアリング対応
3coins「コンパクトワイヤレスイヤホン」で一番大きな特長は、なんといってもそのコンパクトさでしょう。耳にすっぽりおさまるサイズで、重量も片耳2.7gしかありません。実際使ってみても、かなり小さいことが実感できます。
そして、装着したときにわかる、不思議な形をしたイヤーピースです。今回のイヤーピースは「特殊形状」と書かれている通り、1サイズで大中小すべてのサイズをまかなう形になっているようです。
本製品のマニュアルを見るとわかるのですが、本機はパソコン周辺機器メーカーとして有名な「GREEN HOUSE」社が提供している製品です。パッケージ底部に書かれている型番が「GHTWS01-IV」になっていることからもなんとなく想像がつきます。
主なスペック
3coins「コンパクトワイヤレスイヤホン」のスペックは、2,000円(税込2,200円)としては標準的なスペックに仕上がっているようです。
対応コーデックはSBCだけではなくAACにも対応していますし、IPX4(生活防水レベル)の防水性能も持っています。そして、パッケージにも書いてあるのですが「マルチペアリング」に対応しています。
また、ゲームモード(低遅延モード)も搭載していて、ゲームや動画などで発生する音声ズレを低減してくれます。
本機は同時に接続できるのは1台だけですが、以前ペアリングしたスマホと接続する際ももう一回ペアリングし直す必要がない、という機能です。数台同時に接続可能な「マルチポイント接続」とは異なる点は注意が必要です。
仕様 | 3coins「コンパクトワイヤレスイヤホン」 |
---|---|
Bluetooth SoC | JieLi製SoC |
イヤホンタイプ | カナル型、ビーンズ型 |
コーデック | SBC / AAC |
Bluetooth Ver. | 5.3 |
再生時間(ANC OFF) | 本体:4時間 充電ケース使用時:14時間 |
急速充電対応 | × |
充電端子 | USB Type-C |
ドライバー | 6mmダイナミック |
防水性能 | IPX4 |
ノイズキャンセリング | × |
外音取込モード | × |
低遅延モード | 対応 |
マイク性能 | 1マイク構成 |
着脱検知機能 | × |
空間オーディオ | × |
マルチポイント接続 | ×(マルチペアリング) |
Google Fast Pair | × |
アプリ対応 | × |
パッケージ内容
パッケージ内容は、本体のほかには充電ケース、替えのイヤーピースが1組、取扱説明書兼保証書という構成です。保証期間は6か月ありますので、購入時のレシートは説明書と一緒に保管しておきましょう。

3coins「コンパクトワイヤレスイヤホン」の外見
本体
3coins「コンパクトワイヤレスイヤホン」の本体は円形に近い形で、そこから音声出力部のノズルが伸びている形をしています。とにかく小さい。

イヤーピースはウィングチップと一体になっていて、イヤーピースを取ると本体はさらに小さく感じます。

マニュアルによると、本体のサイズはW15×D16×H21mmだそうです。とにかく小さい印象です。重量はスペック上2.7gになっていますが、実測値はさらに軽い2.2gしかありません。


充電ケース
3coins「コンパクトワイヤレスイヤホン」のケースは長方形に近い8角形で、外側がアイボリーで、ケース内側がくすみカラーのピンクというツートンカラーでデザインされています。

充電端子はUSB Type-Cで、右側面の下部分についています。

ふたの開閉はスムーズで、適度に指の引っかかりがあり開け閉めしやすい形をしています。左右反対にしても充電できてしまいます。
本体を収納するときは多少浮いて収納されるような不安定な感覚がありますが、きちんと充電されるようなので特に問題なさそうです。本体の取り出し、収納も行いやすいです。

マニュアル上の大きさはW48×D45×H24mmです。スペック上の充電ケース重量が27gですが、本体を収納しても30gを切る29.3gしかなく、全体的にすごくかるいです。


3coins「コンパクトワイヤレスイヤホン」の接続方法
3coinsの完全ワイヤレスイヤホン「コンパクトワイヤレスイヤホン」を初めて使う場合は、ペアリング作業が必要です。2回目からは取り出すだけで自動的につながります。
- ケースのふたを開け、イヤホンを取り出します
- 接続したいスマートフォンのBluetooth機能をONにして、[設定]アプリから[Bluetooth]を選択、デバイス名「GHTWS01」を選択します
- イヤホンから「Connected」と聞こえて、スマートフォン側が「接続完了」となれば準備完了
本機はAACコーデックに対応しているので、スマートフォンに接続するとAACで接続されます。

なお、本機は最大10台までのスマートフォンとの接続情報を保持するマルチペアリングに対応しています。マルチペアリングしたいときは、最後に接続したスマートフォンのBluetoothをOFFにして、別のスマートフォンとペアリングします。
一度ペアリングしたことがあるスマートフォンにもう一度接続する際は、イヤホンに何も接続されていない状態で、接続したいスマートフォンのBluetooth設定から、「GHTWS01」を選択します。
3coins「コンパクトワイヤレスイヤホン」の操作方法
3coins「コンパクトワイヤレスイヤホン」の操作は本体のタッチセンサー(マルチファンクションタッチボタン)で行います。
再生/一時停止 | L(左)またはR(右)を1回タップ |
音量を上げる | R(右)を2回タップ |
音量を下げる | L(左)を2回タップ |
次の曲へ | R(右)を2秒長押し |
前の曲へ | L(左)を2秒長押し |
電話にでる/切る | L(左)またはR(右)を1回タップ |
着信拒否 | L(左)またはR(右)を2回タップ |
音声アシスタント(Siri/Google) | L(左)を3回タップ |
ノイズキャンセリングモード切替 | – |
低遅延モード(ゲームモード、ムービーモード) | R(右)を3回タップ |
電源ON/OFF | ON:L(左)またはR(右)を3秒長押し OFF:L(左)またはR(右)を8秒長押し |
3coins「コンパクトワイヤレスイヤホン」を使ってみた!
音質について
3coins「コンパクトワイヤレスイヤホン」の音質は、この価格帯のイヤホンとしては十分良好な音質で、これで不満に思うことはほぼないのではないかと思います。
全体的にメリハリの効いた、低音~高音までクリアに聞かせてくれる、バランスの取れた音質に仕上がっていると思います。空間的な表現もそれなりに奥行き感は出るようなイメージです。
低音域は適度に強めで、きちんと音に埋もれることなく聞こえてきます。低音域の輪郭も結構はっきりしているし、ディスコファンクな音楽でもベースのブイブイ感は感じられます。ただ、バスドラムのズンズン感は多少軽めです。
中音域はクセがなく、ボーカルも比較的聞きやすいですし、ギターの音もきちんと聞こえます。音数が多いごちゃごちゃした曲も、それぞれの音がしっかり聞き取れますので、良好です。
高音域もしっかり出ていて、全体的なクリアさを出すのに貢献しています。ピアノの艶やかさや、スネアドラムのアタック感、シンバルの金属感なんかもそれなりによく表現できていると思います。
他の機種と比べてみる
本機の音質が結構良かったので、ソニーの「WF-1000XM4」やゼンハイザー「Momentum True Wireless 3」と聞き比べてみましたが、さすがに3万円クラスのイヤホンとは結構違いました。パッと聞いた感じの音の傾向はそんなに差はないですが、音の解像感や迫力など、さすがに価格の違いは感じられました。
とはいえ、定価ベースで15倍の価格差がある中で、本機はだいぶ健闘しているほうだと思います。
今度は、同価格帯の機種で、当サイトで過去にレビューしたことがある機種と聞き比べてみます。
店頭で買える競合機は、THREEPPY(ダイソー)で売っている税抜き1500円の「ミニワイヤレスイヤホン」、ゲオの1980円シリーズ「GRDGT-TWS BPMP」「GRFD-TWS QT27」あたりが競合機になると思いますが、この中では「ミニワイヤレスイヤホン」「GRDGT-TWS BPMP」よりも音質は良好、「GRFD-TWS QT27」と同等、くらいです。
ネットで買える機種としては1380円のXiaomi「Redmi Buds 6 Play」や2480円の「Redmi Buds 6 Lite」あたりが挙げられますが、音をいじらない状態であれば3coins「コンパクトワイヤレスイヤホン」が良好で、ノイキャンや音質調整を考慮すると、300円ほど高いですが「Redmi Buds 6 Lite」が良い、という感じです。
使用感・装着感
3coins「コンパクトワイヤレスイヤホン」を充電ケースから取り出す際は、特に取り出しにくいといったこともなく、スムーズに取り出しや収納ができます。
耳に装着すると、まずふにゃふにゃした感覚があります。耳の穴にフィットするようにぐりぐり本体を回していると、ぴったりフィットする装着位置が見つかります。
装着するときも装着した後も、とにかく小さい印象です。下の装着イメージを見ればわかりますが、耳からの出っ張りがほとんどないので、まさに寝るときに使う「寝ホン」にピッタリで、横向きに寝ても痛みは感じません。
直近、ダイソーの「完全ワイヤレスイヤホン ミクロ(TWS005)」も寝ホンにピッタリ、とレビューしましたが、それを超えるぴったりっぷりです。

マイクの音質・動画の視聴・ボリューム調整
マイクの音質
静かな室内でWeb会議を使ってマイクの音質を試してみたところ、ややこもっている感はありますが、普通に話していても相手に何を言っているか伝わるくらいの音質でした。
テレビをつけた状態での会話を試してみたところ、多少テレビの音は拾いますが、この状態でもノイジーで声が消えるといったことはありませんでした。
多少こもりはあるので、普通の会話よりも多少はっきり大きめに話したほうがより良いと思いますが、思ったより実用的、という印象です。
動画の視聴
動画の遅延がないか、Youtubeで実際に視聴して確認してみたところ、特に大きな違和感を感じることもなく、普通に視聴することができました。
仮に不満を感じる場面が生じた場合は、本機には低遅延モードが搭載されているので、低遅延モードを試してみると改善されるかもしれません。
iPhone接続のボリューム
3coins「コンパクトワイヤレスイヤホン」をiPhoneに接続してボリュームコントロールを試してみたのですが、これは結構優秀です。ボリューム最小は小さく、ひとつづつボリュームを上げていっても、いきなりどこかで大きくなるということもなく、少しづつ大きくなっていきます。
格安ワイヤレスイヤホンの中ではなかなか優秀なほうだと思います。
3coins「コンパクトワイヤレスイヤホン」のまとめ

本機、3coins「コンパクトワイヤレスイヤホン」は、名前のとおり本体がとてもコンパクトなイヤホンです。搭載している機能に関しても、AACコーデック対応、IPX4防滴、低遅延モード搭載と、税込み2,200円という価格相応の機能を搭載しています。
本機はこれまで当サイトでレビューしてきたイヤホンの中でもトップクラスの小ささで、装着しても耳からはみ出すことがなく、寝ホンとして非常に最適なイヤホンだと思います。
同じようなコンセプトと思われる、ダイソーの「ミクロ(TWS005)」よりも充電ケースの使い勝手が良く、本体を落としそうになることもないので、外で使う場合は本機3coins「コンパクトワイヤレスイヤホン」のほうが良いと思います。
音質は同価格帯では良好なほうで、低音~高音までバランスよく、クリアに音を出してくれます。遅延やボリュームコントロールにも問題はなさそうで、音楽から動画まで、不満なく使えそうです。
寝るときに使う小さなイヤホンを探している方や、なるべく安くて良いイヤホンをお探しの方にピッタリなのではないかと思います。
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