2025年4月25日、ゲオからまた新しいワイヤレスイヤホンが3種類発売されました。今回は寝ホン、骨伝導、そしてタッチスクリーン付きと、それぞれ個性が強いモデルで構成されています。
今回はこの中から、充電ケースにタッチスクリーンがついている「完全ワイヤレスイヤホンTOUCH GRSPL-TWS 9156B」を購入してみました。
「完全ワイヤレスイヤホンTOUCH GRSPL-TWS 9156B」は、充電ケースにタッチパネルを搭載したモデルです。この発想はJBLが「TOUR PRO 2」で先鞭をつけ、最近では3coinsでも同様のコンセプトのモデルが発売されているものです。
本機は、税抜き3980円(税込み4378円)というお値段でタッチスクリーンを搭載し、かつANCもついているなど、コストパフォーマンスに優れるイヤホンを出し続けているゲオならではの価格と性能に仕上がっています。
本機「完全ワイヤレスイヤホンTOUCH GRSPL-TWS 9156B」の使い勝手はどうなのか、しばらく使ってみましたのでレビューしたいと思います。
本記事では、ゲオ(GEO)が2025年4月に発売した新しいイヤホン「完全ワイヤレスイヤホンTOUCH GRSPL-TWS 9156B」について、スペックや外見、実際に購入して確かめた音質や使い勝手をレビューしています。

ゲオ「GRSPL-TWS 9156B」の特長・性能
- 充電ケースにタッチスクリーンを搭載、多彩な機能を装備
- ANC(Active Noise Cancellation)搭載で、周囲の音ノイズを軽減
- ENC(Environmental Noise Cancellation)搭載でクリアな通話が可能
- 3つのモード(動画、音楽、ゲーム)と7つのイコライザー(POP/ROCK/CLASS/JAZZ/ VOICE/DJ/DISCO)の組み合わせで自分好みの音に調整することが可能
- 価格は税抜き3,980円(税込み4,378円)
ゲオ「完全ワイヤレスイヤホンTOUCH GRSPL-TWS 9156B」の一番の特長は、もちろん充電ケースにタッチスクリーンを搭載していることでしょう。このタッチスクリーンを使って、イヤホンやスマホの操作等ができるようになっています。
3,980円というお値段でタッチスクリーンを搭載しているのに、なんと本機はアクティブノイズキャンセリング(ANC)機能も搭載しています。
最近登場した3coinsの「液晶ENCワイヤレスイヤホン」も税抜き3800円(税込み4180円)でタッチスクリーンを搭載していますが、インナーイヤー型ということもあってANC機能は搭載していません。お値段税抜き180円差でANCがつくのは大変お得といっていいと思います。
主なスペック
スペックを眺めてみると、最近の3000~5000円のANC搭載機レベルのスペックと言えるでしょう。
Bluetoothバージョンが5.4なので最近開発された製品と考えられます。ANCとタッチスクリーンといった目を引く機能を搭載している反面、コーデックがSBCのみだったり、防水対応していないといった割り切りも見られるスペックです。
ゲオ「GRSPL-TWS 9156B」 | |
---|---|
Bluetooth SoC | 不明 |
イヤホンタイプ | カナル型、スティック型 |
コーデック | SBC |
Bluetooth Ver. | 5.4 |
再生時間(ANC OFF) | 本体:5時間 ケースで最大4回充電可能 |
急速充電対応 | × |
充電端子 | USB Type-C |
ドライバー | 10mmダイナミック |
防水性能 | - |
ノイズキャンセリング | アクティブノイズキャンセリング搭載 |
外音取込モード | あり |
低遅延モード | あり |
マイク性能 | ENC(Environmental Noise Cancellation)搭載 |
着脱検知機能 | × |
空間オーディオ | × |
マルチポイント接続 | × |
Google Fast Pair | × |
アプリ対応 | × |
充電ケースタッチスクリーン | あり |
パッケージ内容
パッケージ内容は本体、充電ケース、イヤーピース(S/M/L、Mは本体に装着)、充電ケーブル(USB Type-C)、取扱説明書兼保証書、補足説明です。保証は6か月ついているので、購入時のレシートは一緒に保存しておきましょう。

ゲオ「GRSPL-TWS 9156B」の外見
本体
ゲオ「完全ワイヤレスイヤホンTOUCH GRSPL-TWS 9156B」本体の外見は、カナル型・スティックタイプとして至ってオーソドックスな形状をしています。
スティック上部の穴がLED(写真右では青く光っている)、下部の穴はマイクです。その間はタッチセンサーになっていて、操作はこの辺をタッチすることで行います。

内側を見ても至ってオーソドックスな形状です。

ノズル部分は楕円形をしています。

本体のサイズは縦3.5cm×横2.5cm×高さ2.3cm、重量は実測で3.96g、約4gです。大きくもなく、小さくもなく、標準的な重量、といった趣です。


充電ケース
本機の充電ケースは、ふたの上面が一面タッチスクリーンになっています。

右側面に充電ケースの電源ボタンとUSB Type-Cの充電端子があります。

底面はこんな感じ。底面右にはスピーカーがついています。

ふたを開けると、これもこのタイプにはよくある収納方法です。ふつうの充電ケースと比べるとややふた部分が重いですが、ふた側に倒れてしまうようなことはありません。本体をケースから取り出しにくいといったこともありませんでした。

大きさはスペック上約59.6×51.0×27.1mmで、やや厚みがあるかな、という感じです。重量は本体収納状態で約52.2g、多少重いかな、といったところです。


ゲオ「GRSPL-TWS 9156B」の接続方法
ゲオ「完全ワイヤレスイヤホンTOUCH GRSPL-TWS 9156B」をはじめて使用する際は、ペアリング作業が必要です。
- ケースのふたを開け、イヤホンを取り出します(パッケージから取り出した最初は、充電ケースの電源ボタンを押してケースの電源をONにしてから)
- 接続したいスマートフォンのBluetooth機能をONにして、[設定]アプリから[Bluetooth]を選択、デバイス名「TOUCH9156B」を選択します
- イヤホンから「Connected」と聞こえて、スマートフォン側が「接続完了」となれば準備完了
対応コーデックはSBCのみなので、SBCで接続されます。

ゲオ「GRSPL-TWS 9156B」の操作方法
ゲオ「完全ワイヤレスイヤホンTOUCH GRSPL-TWS 9156B」の操作は、本体のタッチセンサーをタップすることで行えるほか、充電ケースのタッチスクリーンでも操作が可能です(充電ケースの機能については後ほど触れます)。
再生/一時停止 | L(左)またはR(右)を1回タップ |
音量を上げる | R(右)を3回タップ |
音量を下げる | L(左)を3回タップ |
次の曲へ | R(右)を2回タップ |
前の曲へ | L(左)を2回タップ |
電話にでる/切る | L(左)またはR(右)を1回タップ |
着信拒否 | L(左)またはR(右)を2秒長押し |
音声アシスタント(Siri/Google) | R(右)を1秒長押し |
ノイズキャンセリングモード切替 | L(左)を1秒長押し |
低遅延モード(ゲームモード、ムービーモード) | (充電ケースで操作) |
電源ON/OFF | L(左)およびR(右)を3秒長押し |
ゲオ「GRSPL-TWS 9156B」の充電ケース機能は?
ゲオ「完全ワイヤレスイヤホンTOUCH GRSPL-TWS 9156B」は、本体の操作のほかにも様々な機能がついています。
充電ケースの機能としては
- 時計(ペアリングすると自動的に時間が設定されます)
- 撮影(シャッター)機能
- タイマー
- 懐中電灯(ONにすると液晶が2段目真ん中のように全灯する)
- ストップウォッチ
- ヘッドホンを探す(L/Rを押すとそれぞれのイヤホンからピーピー音が鳴る)
本体操作系は以下のような機能があります。アプリで操作できるかわりに充電ケースでできるようにしている、というイメージでしょうか。
低遅延モードの選択は、本体からは操作できず、タッチスクリーンから行うしかありません。
なお、ANC設定ページのアイコンはJBLそっくりです。そして、音楽再生画面では曲のタイトルが出るのですが、漢字がきちんと対応できていないようで、□になってしまったりします。
- イコライザー
- モード選択(動画モード、音楽モード、ゲームモード)
- ANC設定(ON/外音取込/通常モード)
- 音楽の再生・停止・曲送り・曲戻し











ゲオ「GRSPL-TWS 9156B」を使ってみた!
音質について
ゲオ「完全ワイヤレスイヤホンTOUCH GRSPL-TWS 9156B」の音質ですが、3980円(税込4378円)というお値段としては、「当たり」と言えるのではないかと思います。
5000円以下の価格帯のワイヤレスイヤホンは玉石混交で、音がこもってヌケが良くないモノも結構あるのですが、本機は特にそういった不満を感じることもなく、この価格帯の中では音質良好なほうに位置づけることができるのではないかと思います。
本機のサウンド傾向はいわゆる「ドンシャリ」で、かなり低音域が強めで、高音域もしっかりしている、元気でパワフルな音を聞かせてくれます。
1万円前後以上の機種と比べると解像感や繊細さは1歩劣りますが、それをドンシャリな音で(良い意味で)ごまかしていて、あえて高価格帯の機種と聞き比べなければさほど意識しないであろう程度には、十分な解像感を持っていると思います。
高価格帯の機種と比べると音の広がり感は少なめで、結構近くで鳴っている印象を受けますが、この価格帯としては標準的~やや広いほう、と言えると思います。
低音域はサウンド傾向の通りかなり強力に主張してきます。バスドラムの「ドン」という感じはかなり響きますし、ベースラインはかなりの量で聞こえてきます。かなり圧が強く全体に響きわたって聞こえてくるので、輪郭はややあいまいで、低音域のキレ感はないかな、という印象です。
中音域は低音域に埋もれがちで、いろんな音が鳴っている楽曲だと、ボーカルは多少引っ込んで聞こえる印象です。とはいえ、楽器一つ一つを聞き分けられる程度に輪郭は維持できていて、ギター、ピアノ等の音もしっかり鳴ります。
高音域も十分鳴っていて、ドラムのシンバルやハイハットのキレ、金属感等はリアルに聞こえますし、アタック感やハリ感なんかもあります。ここの音域はこの価格帯としては良好な解像感ですが、高価格帯の機種と比べると、空気感?みたいな部分は雑な感じが否めないかな、という印象です。
いろいろ書いてますが、最初に書いたとおり、音質はこの価格帯の中ではだいぶ良いほうです。高価格帯の機種と比べる意味があるくらいには良い感じなんじゃないかなと思います。
アクティブノイズキャンセリングについて
本機のアクティブノイズキャンセリング(ANC)性能はかなり控えめで、オマケ程度と思ったほうがいいくらいの効き具合です。電車の中などでは低音域が多少緩和される感じはありますが、雑踏等では効果を感じにくい印象です。
ANC性能だけなら、2500円で買える「Redmi Buds 6 Lite」のほうが効きが良いくらいです。
また、ANCをONにすると、室内の静かな環境で音を鳴らしていない状態だと、はっきりわかる程度に大きめのホワイトノイズが聞こえてきます。むしろ室内ではOFFにしたほうが良いかも、と思います。
なお、ANC ON/OFF/外音取込モードの変更時に鳴る音は、AirPods Proそっくりの音です。
装着感について
装着感はいたって普通で、これといった問題点は感じません。走ったりジャンプしたりしてみましたが、外れることはありませんでした。

マイクの音質・動画の視聴・ボリューム調整
マイクの音質
本機は通話時にノイズを低減するENCを搭載しています。まず静かな環境でWeb会議を試してみたところ、特に問題はなく、普通に使えるようです。次に、テレビの前でWeb会議を使ってみたところ、相手にはちょこちょこテレビの音声が聞こえていたようで、多少聞き取りにくくなったようです。
本機でWeb会議や電話を行う際は、静かな環境でつかったほうがいいかな、という印象です。
動画の視聴
Youtubeで動画を視聴してみたところ、ノーマルの状態でも特に違和感を感じることなく視聴することができました。仮に映像と音の遅延が気になる場合でも、本機は低遅延モードを搭載していますので、充電ケースで低遅延モードに設定して視聴すれば、違和感は軽減されると思います。
iPhone接続のボリューム
イヤホンによってはiPhoneに接続したときに最小ボリュームが大きい場合があります。本機は特に問題なく、小さい音量は小さく、ボリュームの上がり方もマイルドです。大きな音で聞くことが苦手な方でも問題なく使えると思います。
ゲオ「GRSKS-TWS KS12」のまとめ
ゲオ「完全ワイヤレスイヤホンTOUCH GRSPL-TWS 9156B」は、3980円(税込み4378円)という低価格で、充電ケースにタッチスクリーンを搭載しつつ、アクティブノイズキャンセリング機能もついている、大変コストパフォーマンスに優れた機種です。
実際使ってみた感じでは、肝心の音質はこの価格帯の中では良好で、ドンシャリ感が強いものの、十分満足できる音質で、動画視聴などの使い勝手面でも特に問題はなく、満足のいく出来栄えでした。
目玉の充電ケースは、曲名表示が微妙なところはありましたが、タッチスクリーンはストレスなく操作でき、しっかり機能しました。ANCに関しては残念ながらオマケ程度の印象で、あまり期待しないほうがよいでしょう。
防水機能がついていない点とANCの効きがいまいちな点は気になるものの、価格を考えれば十分満足できるレベルの出来具合だと思います。
タッチスクリーンが気になるなら、本機は十分満足できると思いますので、購入してみると良いでしょう。
一方で、ANCを重視してタッチスクリーンはなくて良い、ということであれば、Xiaomiの「Redmi Buds 6 Lite」のほうが1900円くらい安くて満足できると思います。ただし、Redmi Buds 6 Liteはデフォルトの音質は本機よりも劣っているので、アプリのイコライザー機能を使って音質調整をする前提です。
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