ダイソー「MAXTILL 有線ヘッドホン」レビュー 550円で買える有線ヘッドホンの新製品、品質はどうでしょう?

ダイソー

ダイソーから派手なパッケージで有線ヘッドホンが登場しました。MAXTILLというブランドロゴが書かれていますが、どうやら韓国を中心に展開しているゲーミングデバイスのブランドらしいです。

ブランドが冠されていることもあって、パッケージからは何となく音がよさそうな印象を受けるこの製品、一体どんな感じなのか、実機を購入したので早速使ってみることにします。

本記事では、ダイソーが2025年4月に販売を開始した新作有線ヘッドホン「MAXTILL 有線ヘッドホン」 について、スペックや見た目、実際に使ってみての音質や使い勝手などのレビューをお送りします。

ダイソー「MAXTILL 有線ヘッドホン」の特長・性能

  • 大口径40mmスピーカー搭載
  • 絡みにくいフラットケーブル(長さ1.2m)を採用
  • 通話可能なマイク付きリモコン
  • 携帯に便利な回転ハウジング

ダイソーの「MAXTILL 有線ヘッドホン」の特長は、まずは大口径40mmスピーカー(ドライバー)を採用していることかと思います。一般的には、ドライバー径が大きいほど迫力がある音を楽しめるとされていますので、期待が持てます。

珍しい特長としては、ケーブルがフラットケーブル(きしめんのような形)となっている点でしょうか。フラットケーブルにすることで絡みにくくなる効果がありますが、どうしても太くなりがちなので、なかなか存在感があります。長さは1.2mあり、十分な長さを確保しています。

さらに、マイクと一体となったリモコンが、右側のケーブルのちょうど口の当たりについています。ヘッドホンでもマイク・リモコンがついているのはいいですね。

詳しいスペックを見てみたかったのですが、パッケージには特に特性などのデータが掲載されていません。ダイソーの300円イヤホンには概ね書かれているのですが・・・。

パッケージ内容

パッケージの内容は、本体がビニール袋に入っているだけのシンプル仕様です。説明書すら入っていません。パッケージ裏面に使い方の説明が書かれているので、操作に不安はありません。

ダイソー「MAXTILL 有線ヘッドホン」の外見

本体部

ダイソー「MAXTILL 有線ヘッドホン」は全体がプラスチックでできていて、金属はほとんど使われていません。そのため、とても軽いです。

ハウジング部分は写真だと変に写っちゃっていますが、細かい同心円状のデザイン加工が施されており、安っぽさの軽減につながっています。ハウジング部分の直径は約7.5cmあります。

本機はオンイヤー型のヘッドホンで、イヤーパッドは合成皮革っぽいビニール(PVC?)でしっかり覆われていて、押した感じはやや硬めです。なお、L/R表記の左右にあるネジのようなものも、実はネジではなく、そういう意匠になっているだけです。

左右のヘッドバンドの付け根部分には、MAXTILLブランドのロゴがプリントされています。アームがついているので装着時の角度調整ができそうなのですが、可動範囲が激狭でほとんど動かないので、気持ち程度の調整に限られます。

ケーブル部

ケーブルは幅4.5mm、幅1mm(左右分岐後)&1.75mm(分岐前)のフラットケーブルです。結束されているビニールタイを外すと、かなりクセがついていて、それが残ってしまいます。

端子部分は金メッキ等は施されておらず、ここはかなり安っぽいです。

リモコン部

リモコンは右側のハウジングから伸びているケーブルについていて、ちょうど口元あたりに来るように配置されています。

表側はリモコンボタンが1コ、裏側にマイクがついています。

リモコンの操作は、ボタン1回が「通話ON/OFF、再生/停止」、2回押すと「次の曲」、3回押すと「前の曲」、長押しで「音声アシスタント(Siri/Google Assistant)起動」です。

ダイソー「MAXTILL 有線ヘッドホン」の音質・使い勝手

音質レビュー

本機を買ってきてまず聞いてみたところ、なんか音が安定せずおかしい。位相チェックをしてみると、案の定「逆相」になっていました。逆相になっていると、良く言えば左右に広がり感のあるサウンドになりますが、中心部が変な感じになります。

逆相は100均のイヤホンあるあるで、電気的に間違った接続なので本来は不良品なのですが、100均イヤホンだと交換してもらってもまた逆相、みたいな現象が良くあるので、こういう製品はまず手を出さないほうが良いです

折角MAXTILLというブランド名を冠しているのに、こういうお粗末な事象が発生するのはとても残念ですが、この時点でオススメはできなくなってしまいました。

気を取り直して、分解して配線をやり直して逆相を直した状態でしばらく聞いてみました。まず感じるのは「音がはっきりせず、すごくこもってる」ということでした。

それでもしばらく聞いてたら、少しこもり感が減ってきたような気がしたので、大音量でしばらく音楽を流しっぱなしにして数時間放置してみました。いわゆるエージングというやつで、本来は丸一日とかやるのですが・・・

最初に聞いた時はステレオ感のないこもったAMラジオみたいな音だったのですが、軽くエージングしただけで多少マシになって、音の広がり感はやや出てきたかな、という感じになりました。とはいっても、全体的に真ん中に集まりがちな印象を受けます。

低音域はそれなりに聞こえますが強く主張することはなく、ナチュラルな感じです。中音域は音と音の輪郭が弱くこもった印象で、布を1枚通して聞いているような感覚に加え、100均のイヤホンによくある変なぼわーんとした響きがすこし感じられます。ボーカル等はやや引っ込みがちな印象を受けます。

高音域も出ているように感じられるのですが、やはり1枚布があるような印象です。ドラムのアタック感とか、金属系の響き、ピアノ等のツヤ感等は感じにくいと思います。

音質的には、正直なところまじめにレビューするほど良いものではなく、お値段ナリのヘッドホンですが、強いて言えば攻撃性のない優しい音、ともいえるので、このヘッドホンだけをずっと聞いているうちに、慣れてきたためかこれはこれで聞くに堪えないほどじゃないな、と思ってしまいました。
(もちろん、そのあといつものイヤホンを聞いて、本機が全然良くないことを再認識しますが・・・)

装着感

装着感はややきつめで、眼鏡をしながら本機を使っていると、だんだん痛くなるくらいです。一方で眼鏡をしていなければ、そこまで不快感はないです。

ヘッドバンドにクッションがついていないので、頭頂部の当たり方がやや心配でしたが、こちらはさほど気にならず、特に問題なさそうです。

長さの調整がしっかりできるのと、ほんの少しですがハウジングの角度調整もできるので、フィット感はまあまあだと思います。

ダイソーの「Bluetoothヘッドホン」と比べてみた

折角なので、同じダイソーに売っている1000円(税込み1100円)の「Bluetoothヘッドセット」と比べてみました。Bluetoothヘッドセットは有線でも使えますので、有線で確認します。

結論から言えば、音質面ではどっちもどっちで、両機とも中音域にぼわーんという感じがあります。そして、MAXTILLのほうが優しい音、Bluetoothヘッドセットのほうは低音強めでメリハリの効いた音、という印象です。

装着感は、頭頂部の当たりはBluetoothヘッドセットのほうがクッションがついている分まろやか、フィット感はアーム部分があるMAXTILLのほうが良好、という感じです。

Bluetoothヘッドセットのほうが締め付け感がキツいです。

Bluetoothヘッドセットは当サイトでレビューしておりますので、気になる方はこちらも読んでみてください。

ダイソー「MAXTILL 有線ヘッドホン」のまとめ

ダイソーが発売した「MAXTILL 有線ヘッドホン」は、MAXTILLブランドを冠した一見良さそうに見えるヘッドホンですが、購入した品物は電気的に接続がおかしい「逆相」状態のものでした。

MAXITLL 有線ヘッドホンがどうかはわかりませんが、過去の経験上、100均のイヤホンで1発目で逆相の個体を引き当てた時は、そこそこの割合で逆相になっている品物が混じっているような感覚を持っています。

逆相を直した後の音質に関しても目を見張るほど良いということもありませんし、全体的なつくりも500円という価格なりのクオリティかな、という気がします。

あくまで当サイトの過去の経験則を踏まえた意見(これが本機に当てはまるとは限らない)ですが、あえてギャンブルをしてまで本機を購入する理由はないかな、という風に思います

ダイソーでヘッドホンを買うなら、価格は倍の税込み1100円になってしまいますが、音質も本機(MAXTILL 有線ヘッドホン)と似たようなもので、Bluetoothヘッドホンとしても有線ヘッドホンとしても使える「Bluetoothヘッドセット FS-BTHD01」のほうがいいかな、と思います。

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