【レビュー】ダイソー Bluetoothイヤホン「BT007」 500円で買えるワイヤレスイヤホン、USB Type-C対応などいろいろ改善されていました!

ダイソー BT007 500円イヤホン

今回レビューするワイヤレスイヤホンは、ダイソーでBluetoothイヤホンが登場して以来、リニューアルを繰り返しながらずーっと売っている、左右がつながったイヤホンです。

このシリーズは今回で4回目のリニューアルで、毎回白黒2色で展開されています。初回のBT001/BT002はバッテリー発熱のため回収、2回目のBT003/BT004は前回の不具合修正版、3回目のBT005/BT006はパッケージデザインの変更がメインと思われます。これまでの機種はすべて買って試しているのですが、本体の見た目や性能に差はほぼないといってよいものでした。

2023年12月になって登場したBT007/BT008は、イヤホンのハウジング部分の形状はこれまでのものを引き継いでいますが、充電端子がmicroUSBからUSB Type-Cに、リモコン部分の形状が変わるなど、かなり大きい変更が施されています。大幅リニューアルとなった今作、これまでと何が違うのか、まずは白の「BT007」をレビューします!

(2024.01.14)ダイソーの別ブランドTHREEPPY(スリーピー)では、BT007ベースでさらに3色、カラーバリエーション展開しているようです。

(2023.12.27)同時期に発売された黒の「BT008」もレビューしました。白の「BT007」との比較も行っていますので、ご一読くださいませ。

概要・特徴

  • Bluetoothイヤホンとしては格安の500円(税込550円)で購入できる!
  • マルチポイント接続機能搭載
  • 連続再生時間7時間、連続待ち受け75時間
  • ハンズフリー通話対応
  • USB Type-C充電対応
  • Bluetooth Ver5.3対応

今回ダイソーに登場した「BT007」の特徴は、なんといってもワイヤレスイヤホンなのに税込み550円で買える安価さと言えるでしょう。完全ワイヤレスイヤホンではないので、少し線とリモコンが邪魔ですが、ワイヤレスイヤホンとしてちゃんと使うことができます。

次に、これまでの500円ワイヤレスイヤホンは充電端子がmicroUSBでしたが、今回のBT007はUSB Type-Cに変更されています。Bluetoothバージョンも5.3と新しい規格に対応していて、比較的新しい設計であることが伺えます。

また、本機のパッケージには全く書かれおらず、マニュアルにしか記載がありませんが、本機は2台のスマートフォンに同時接続することができる「マルチポイント接続」に対応しています。接続方法はやや複雑で、以下のような操作が必要です。マルチポイント接続されていると、2台のスマートフォンどちらからでも音を出すことができるので、自分のスマートフォンと会社のスマートフォンなど、2台持ちの方には便利な機能です。

マルチペアリングの操作方法
  1. 1台目のスマートフォンとペアリング
  2. 1台目のスマートフォンのBluetoothをOFF
  3. 2台目のスマートフォンとペアリング
  4. 1台目のスマートフォンのBluetoothをON
  5. 1台目のスマートフォンの設定アプリから、登録済みの「DAISO_BT007」を選択し接続
  6. 2台同時待ち受け(マルチポイント)になる

連続再生時間は約7時間で、完全ワイヤレスイヤホンと比べれば長いほうです。一方で、対応しているコーデックはSBCのみでAACにすら対応していないところや、防水性能はない点についてはコストカットの様子がうかがえます

ちなみに、本品に使用されているチップセットはZhuhai Jieli Technology社の「AC7003F」のようです。ダイソーのBluetoothオーディオ小物ではおなじみのメーカーですね。このチップセット、本来はAACにも対応しているようなのですが、、、残念です。

マイクは1機、リモコン部分に搭載しています。

パッケージ内容

ダイソー「BT007」の本体以外の付属品はマニュアルのみです。充電用のUSBケーブルはついていないので、持っていない場合は購入する必要があります。ケーブルがついていないのもコストを切り詰めた影響でしょうか。

マニュアルはきちんとした日本語で、2分ほどの動画説明を見ることができるQRコードがついています。説明動画はコンパクトでわかりやすいので、機械が苦手でも全く接続できないということはないと思います。

ダイソー BT007

外観

ハウジング部分

ダイソーBT007のハウジング部分は、BT003/BT005とほぼ同じデザインです。プラスチック製で、シルバーのリングがついています。

ダイソー BT007

正面下部にL/R表示があります。

ダイソー BT007

ケーブルがでているところはアソビがとても多く、引っ張ったら壊れてしまいそうです。

ダイソー BT007

イヤーピースのジョイント部分は100円のイヤホンのつくりに近く、100円イヤホンに網をかぶせたような感じです。

ダイソー BT007

リモコン部分

リモコン部分は新形状です。写真右の穴がマイクとLEDです。つくりはそこそこしっかりしています。

ダイソー BT007

裏面は何もなく、技適番号が書かれているのみです。総務省の電波利用ホームページからこの番号で検索すると、本品の届出業者名は「radius Co., Ltd」となっていますradius社は家電量販店などでよく見かけるオーディオ機器メーカーです。まともなメーカーが関わっている製品のようです。いまさらですが、BT005/BT006の技適番号で検索してみたら、届出業者は同じradius社でした。

ダイソー BT007

本機の改善点、USB端子がUSB-Cになっています。

ダイソー BT007

音質・各種性能

音質レビュー

本機を買って聞いてみたところ、逆位相になっていました。たまたまハズレを引いたのか、全部そうなのかわかりませんが、逆位相だと不安定で本来の音とは異なってしまいます。100均イヤホンの110円で買えるイヤホンではありがちな現象なのですが、500円なので最低限こういうのはなくしてほしいところです。いちいち交換するのも面倒だったので、無理矢理直してレビューすることにしました。

改めて聞いてみると、これまでの500円Bluetoothイヤホンの「白」=BT003/BT005と比べてずいぶん良くなっている印象です。BT003/BT005はこもりがひどく音割れも出てしまっていましたが、今回の「BT007」に関してはだいぶ軽減されていて、それなりに聞ける音質に変わっています。

低音部は過度な主張はありません。沈み込むような低音は出ませんし、バスドラムのドスドス感も軽めですが、きちんと聞こえる程度には鳴っています。中音域には課題があり、低中音領域には100均イヤホンでありがちなややぼわぁんとした締まりのない感じがあり、これと高音域の特性がが重なって、若干こもってる感があります。ピアノの音やボーカルがややツヤ感が失われた感じはありますが、ちゃんと聞こえるといえば聞こえます。高音域は案外鳴っているのですが、ややざらつきがあり、たまにサ行音が刺さるときもあります

ぼわんとしてる分音のクリアさはやや失われている感がありますが、この金額としては仕方ないレベルな気がします。音はかなり近いところで聞こえてきて、音の広がり感、空間的な広さはなく、狭いところで音を出している感触です。

いろいろ書きましたけが、聞いているうちに慣れてしまい、このお値段でこれだけ聞ければいいんじゃないかと思えてしまいます。本機を使った後で別なまともな音質のイヤホンを聞くと、さすがに明確に違いを感じますが、本機はずいぶん音質が改善されたと思います

遅延・音量・マイクの音質

本機、ダイソー「BT007」でYoutubeを視聴すると、若干の遅延を感じます。実際にAndroidスマートフォン「Xiaomi Mi 11 Lite 5G」を使って遅延の計測をすると、413msでした。スマホ自体の遅延が70ms程度あるので、実際は340ms程度です。いくつか計測すると250ms程度であれば比較的違和感少なく視聴できるので、数値上からも若干遅延が大きめなことがわかります

ダイソー BT007

iPhoneで使用する場合、最低音量にしても大きめの音になってしまう機種もありますが、本機はAirPods Proでの最低から2番目くらいの音が最低で、その次は少しだけ大きくなり、ゼロから3段階目で結構大きくなり、4段階目はさほど変わらず、みたいな感じで大きくなっていくようです。ボリュームコントロールはだいぶ大雑把と言えます

マイクについてはけっこう優秀で、わしゃわしゃした感じが少なく、ちゃんと相手に声が届きます。周りがうるさい場合を試していませんが、自宅でのテレワークなどであれば問題なく使えると思います。

総評

ダイソーのBluetoothイヤホン「BT007」は、500円(税込み550円)という驚異的なお値段で購入できるワイヤレスイヤホンです。

4回目のリニューアル、音質面や充電のしやすさの面で改善が施され、マルチポイント接続もできてしまうような機種に仕上がりました。音質にこだわりがあまりないのであれば、本機で十分音楽を楽しむことができると思いますし、自宅でのテレワーク等、周りが静かならマイクの音質もそこそこ良いので実用的と、500円というお値段を考えると、動画視聴時の遅延を除けば十分満足できるものに仕上がっていると言えます。

一方で、たまたまなのかもしれませんが逆位相の品を引いてしまったので、品質面がやや気になります。これは100均イヤホンには良くある話といえば良くある話といえるので、なんか音が変だなと思ったら、Youtubeで「逆相 チェック」と検索して出てきた動画でチェックしてみると良いです。もしそれで逆相であることがはっきりしたら返品できるはずですので、お店と相談してみてください。

本機は、音質はそこまで気にせず音楽を聞く、テレワーク時のWeb会議などで使う、自分のスマホと会社のスマホの2台持ち、ワイヤレスでなるべく安価なものが欲しい、というような方、あるいは前作BT003/BT005を使っているけど、microUSBケーブルはやめてUSB-Cに統一したい、といった方に向いていると思います。動画視聴が中心という方は、映像と音の遅延が若干見られるので、別なものを買ったほうが良いかもしれません。

(2023.12.27)同時期に発売された黒の「BT008」もレビューしました。白の「BT007」との比較も行っていますので、ご一読くださいませ。

Appendix. 操作方法

ボタン操作

本機「BT007」は、リモコンで操作を行います。音量のUP/DOWNはボタンを1回押すことで、曲送り/曲戻しはボタンを2回押すことで操作ができ、使い勝手は良好です。

DAISO BT007

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