Eono by Harman イヤホン レビュー アクティブノイズキャンセリング搭載で格安のAmazonブランド完全ワイヤレスイヤホン、音質をチェック!

1000円以上イヤホン

以前、Amazon独自ブランド「Eono(イオーノ)」の完全ワイヤレスイヤホン「Eonobuds 完全ワイヤレスイヤホン」を359円で買えたのでレビューしましたが、今度は同じEonoブランドでも音響機器メーカー「Harman International」社がデザインした完全ワイヤレスイヤホンが1736円で購入できたのでレビューしたいと思います!

概要と特徴

「Eono by Harman 完全ワイヤレスイヤホン」の特徴は以下の通りです。

  • JBLやAKGなどの著名オーディオブランドを持つ「Harman International」社がデザイン
  • アクティブノイズキャンセリング(ANC)機能搭載
  • 10mmのダイナミックドライバー
  • 計6基のマイクによるきれいな音声入力
  • 本体のみで最大8時間(ANC OFF)/6時間(ANC ON)の音楽再生時間
  • IP55防水&防塵

本機「Eono by harman」はアクティブノイズキャンセリング機能を搭載しているものの、それ以外については必要最低限の機能のみを搭載したシンプルな完全ワイヤレスイヤホンに仕上がっています。

本製品は「by harman」と製品名に書かれているように、JBLやAKGなど、定評のある音響機器ブランドを持つ「Harman International」によりデザインされているそうです。これだけで音質面の期待感が膨らんでしまいます!

さらに、このお値段(通常価格でも5,000円以下)でアクティブノイズキャンセリング(ANC)機能と外音取込機能がついている優秀さです。ANCの性能については「Harman社の技術による」程度しか書かれていませんのでどの程度の聞き具合かはページからはわかりませんが、この価格帯のANCはそんなに期待できないことが多いので、本機もおそらく過度に期待しないほうが良いです。

防水機能は「IP55」で、この価格帯のイヤホンには珍しく防水に加えて防塵にも対応しています。電池の持ち時間も比較的良好で、ANCをONにしても6時間持つので、かなり良好です。

本機は、基本的な性能はとてもしっかりしています。その反面、対応コーデックが「SBC」のみだったり、低遅延モードを搭載していないなど、機能面での割り切りも見られます。基本に忠実で、コスト削減できるところは削減したイヤホンと言えるかもしれません。

パッケージ内容

本機のパッケージ内容は本体のほか、充電ケース、充電ケーブル(USB TYPE-C)、イヤーピース(S/M/L、Mは本体に装着済)、マニュアル(日本語、英語)です。充電ケーブルが削られていないのは良いです。

外観

充電ケース

本機の充電ケースはやや丸みを帯びた平べったい形をしていて、結構小さいです。大きさは実測で幅58mm、奥行き45mm、高さ28mmです。表面はさらさらしていて光沢のない加工です。本体を収納した状態での重量は実測値で40.1gでした。

充電ケースの背面下にはUSB TYPE-Cのコネクタが配置されています。

充電ケースを開けるとこんな感じ。つくりは悪くないですが、プラスチックがやや薄いせいか、ふた部分は若干心許ない感じです。オーソドックスなつくりなのですが、実際にふた開けてみるとやや開けにくいです。右利きの場合、左手で収納部分をおさえて、右手でふたを開ける形になると思いますが、左手の親指で抑える部分が絞られる形になっているので、つるっと逃げていきそうになります。

本体

本体はスティックがついた形状です。本体重量は実測で4.8gと若干重めです。連続再生時間がやや長いので、バッテリーが重いのかもしれません。充電ケースと異なり、本体は表面は光沢があり、若干指紋が気になります。スティック上部がタッチセンサーになっています。

イヤーピースとのジョイント部分は楕円形です。最近、楕円形が多いですね。

耳に浸けた時のイメージはこんな感じ。そんなに大きくはなく、実際つけてみてもしっくりはまります。

音質・各種性能

音質レビュー

本機の対応コーデックはSBCのみです。AACすら搭載していないので、かなりの割り切りが見られます。Bluetooth接続する際に出てくる名称は「Eono B09V61YCP9」で、Amazonの商品コード(ASIN)がそのまま名前に入っています。

音質は良好で、音がこもっている感じはなく、全体的にバランスが良く、低音域~高音域まで気持ち良く鳴っている印象です。奥行き感や余韻、ハリ感など、音の表現はやや機械的・表面的な印象で、クリアではありますが繊細な感じではありません。また、空間的な広さはあまり感じない印象です。

低音域はそれなりに主張があり、しっかり鳴ります。ベースの音はやや輪郭が甘い印象はありますが、バスドラムはドンドンしますし、ベース音もしっかり聞こえます。アクティブノイズキャンセリングをONにすると、低音域が強調されてややドンシャリ傾向に変わります

中音域はクリアで領域的に過多になることもなく、素直な印象です。最初に書いた通りですが、あらさがししながら聞くと、という感はありますが、ドラムのアタック感とかピアノのツヤ感、弦をはじく生々しさのような表現は淡々としている印象です。とはいえ、このあたりの表現は価格が上のイヤホンと比べると、という感もあり、この価格帯としては十分良いと思います

高音域も全体感の中でバランスが良くて、こもり感を感じることもなく、割と見通しが良い印象です。SBCコーデックのためか、シンバル音等が重なると若干シャリっという感じで表現が荒くなることもなくはないですが、普通に聞いていて不満を感じることはほぼないと思います。

いろいろ書いていますが、全体的にこの価格帯としては十分満足のいく音質で、音を聞いてガッカリ、ということはまずないと思います。さすが音響機器メーカーの「Harman International」がデザインしているだけのことはあります。

アクティブノイズキャンセリングの性能

アクティブノイズキャンセリングの効き具合は、いろんなイヤホンを大雑把に分類すると大体3~4段階にわけられるように思います。各段階の中にも序列はありますが一番上はApple AirPods ProやBose QuietComfort Earbuds、SONY WF-1000XM5等の最高レベル、第2段階がJBL、Jabra、Technicsなど、音響機器メーカーの中上位機種、第3段階が中華メーカーの40~45dBを謳ったイヤホン、第4段階が中華メーカーの30db台を謳ったイヤホン、といった具合です。

本機はこの分類に従うと、第4段階の効き具合と言えます。ANCをON/OFFすると若干周りの音が静かになったかな、レベルで、低音域を中心に若干カットされる程度です。全く効果がないというわけではなく、電車の中などでは効果は低いながらも感じることはできます。音質の項で触れたとおり、低音域が強くなるので、そっちの効果と合わせて聞きやすくなっているのかもしれません。

ANC ONの場合、風切り音が結構派手に聞こえてきてしまう機種もありますが、本機はONにしても風切り音が目立つということはありません

また、外音取込モード(トランスペアレンシーモード)にすると、外部の音を取込みますが、こちらは比較的自然な感じで、まあまあ優秀です。

マイクの性能

本機のパッケージには「6つのマイクによる綺麗な音声入力」と書かれています。実際Zoomを使って確認してみたところ、声はこもることなくちゃんと拾っており、普通の声量でも十分相手に伝わる音質になっていました。Web会議で使うには十分な感じです。

遅延度合い・ボリューム

遅延についてはYoutubeで確認する限り違和感はなく、十分実用的だと思います。初めての試みとして、「Xiaomi Mi 11 Lite 5G」スマートフォンで遅延度合いを計測してみたところ、328msでした。別途「Xiaomi Mi 11 Lite 5G」自体の遅延度合いを測ると70ms程度なので、差し引き258msといったところでした。さらに、明らかに遅延を感じるイヤホン(ダイソー TWS001)も測ってみたところ445msと+100msの差がでましたので、Mi 11 Lite 5Gを使った計測で300ms程度であれば概ね問題なく動画を視聴できるレベルなのかもしれません。この辺は今後いろいろデータを取っていきたいと思います。

また、iPhoneで使用する場合、最低音量にしても大きめの音になってしまう機種もあります。本機は、AirPods Proに換算すると大体2段階目くらいといったところです。段階ごとの音量変化は比較的穏やかなので、大きい音が苦手な人も問題なく使えると思います

総評

Amazon独自ブランドEono(イオーノ)のイヤホン「Eono by Harman」は、通常価格で4,000円台、セールで1700円台で購入できるイヤホンです。音質面は価格相応に良好であり大きな不満はなく、機能面でも基本的な性能はしっかりしつつ、アクティブノイズキャンセリング機能を搭載、一方で対応コーデックや低遅延モード、操作系等の機能面では取捨選択をはっきりさせたコストパフォーマンスに優れるモデルに仕上がっています。

特に音質面では、各音域のバランスが良い仕上がりで、この価格帯のイヤホンにありがちなこもり感はなく、十分満足できるものです。一方で、アクティブノイズキャンセリング機能(ANC)に関しては効いているいることはわかりますがかなり控えめなので、ANCを期待して買うとややがっかりするかもしれません。

アクティブノイズキャンセリング機能を期待するなら、一段階効きが強い4000円台で買える「QCY HT05」、6000~7000円で買える「Earfun Air Pro3」等がきき具合の実感値としては良好です。これらも当然AirPods Pro等にはかなわないので、ANCを最重視するならきちんと上位機種を買ったほうが良いように思います。

Appendix. 操作方法

ボタン操作

本機の操作はスティック部分をタッチすることで行いますが、下表では便宜的にボタンと表現します。操作系もかなり割り切りが強く、ボリュームの上下、曲送り・戻しができません。

再生/一時停止L(左)ボタンまたはR(右)ボタン×2回
音量を上げる
音量を下げる
次の曲へ
前の曲へ
電話にでる/電話を切るLボタンまたはRボタン×2回
着信拒否着信時にLボタンまたはRボタンを2秒長押し
音声アシスタント(Siri/Google)LボタンまたはRボタン×3回
ノイズキャンセリングモード切替Rボタンを2秒長押し
ゲームモード切替

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