ここ1~2年、イヤークリップ型のイヤホンがいろいろ出てくるようになりました。耳を塞ぐことなく、周囲の音が聞こえる状態で音楽を楽しめることが特徴です。
今回、2024年4月にスリコから発売されたイヤホンは「イヤークリップ型」に分類されるもので、イヤホンを耳に挟むような形で装着するものです。スリコでは「イヤカフ」と表現しています。
スリコから出た新製品「オープンイヤーイヤカフイヤホン」の使い心地はどんな感じなのか、ピンク、アイボリー、ブルーの3色展開の中から、アイボリーを購入したので実機をレビューしてみたいと思います!
(2024.07.13追記)一時期店頭から消えていましたが、最近在庫が復活しているようです。
なお、同時に発売された「ミニクリアワイヤレスイヤホン」もレビューしていますので、気になる方は読んでみていただけると嬉しいです。
スリコ「オープンイヤーイヤカフイヤホン」の特徴・機能
- 周囲の音が聞こえる開放型のイヤホン、耳を完全に塞がずに音楽を楽しめる
- ケースにはバッテリー残量が分かりやすく表示
- 「AAC」「SBC」コーデック採用
- 連続再生時間約5時間、約2.5回充電可能な充電ケース
- IPX4(生活防滴レベル)の防水規格に対応
- Bluetooth5.3対応
スリコから2024年4月に発売された新作イヤホン「オープンイヤーイヤカフイヤホン」は、イヤカフのようなデザインで、アクセサリー感覚で耳にはさむような形で使うことができるイヤホンです。
耳をふさがない開放型のイヤホンなので、周囲の音を聞きながら音楽を楽しみたい、といった用途に最適なタイプです。この方式は、耳穴のそばに小さなスピーカーを配置して、そっから音を出しているようなイメージになります。
機械的な性能は、対応コーデックは「AAC」「SBC」の2種類。スマートフォンに接続すると「cuff music」という名前で表示され、AACコーデックで接続されます。
防水性能は多少の雨や水しぶきに当たっても大丈夫なレベルの「IPX4」です。性能上、ジョギング程度であれば問題なく使うことができます。
連続再生時間は約5時間。最近のBluetooth5.3に対応したイヤホンだと6~7時間はザラにあるので、やや短いほうでしょうか。片耳のみでも使うことができますので、片耳ずつ使って時間を倍にするといったこともできます。
なお、本機が採用しているチップはJieLiのAC6973のようです。このチップ、100均等の安物ワイヤレスイヤホン界隈では本当に良く見かけます。
パッケージ内容
パッケージの内容は、本体、充電ケース、充電用USB Type-Cケーブル、取扱説明書兼保証書です。本機は保証期間が6か月ついていますので、100均イヤホンにはない安心感がありますね。
外観
充電ケース
充電ケースの大きさは、本体が大きいこともあり、やや大きめです。サイズは縦4.6cm、横6.3cm、奥行き2.8cmで、重量は本体込みで約37gあります。
ふた部分はクリア仕上げで、中が見えるようになっています。
本体を収納すると充電が始まり、鏡面部分にバッテリー残容量と充電状況が表示されます。
背面には充電用のUSB Type-C端子がついています。
本体
本体はU字型で、片側に操作用の物理ボタン、もう片側にはスピーカーがついています。スピーカー部はAirPodsに代表されるインナーイヤー型のような見た目をしています。
大きさは縦3cm、横1.5cm、奥行き2.5cmで、片側約4gの重量です。
写真では外側に写っている、黒い楕円部分を耳の穴に向けて装着するような形です。
片側は物理ボタンと充電や接続の状態を表すLEDがついています。マイクもLEDと同じ位置についているようです。
もう片側のスピーカー部分の外観はのっぺりしています。
装着感
写真のように、本体を耳にはさみ、耳の穴に向けてスピーカー部分を配置するような形で装着します。操作ボタンは耳の裏に来るような格好になります。装着時、向きがずれると音が変わるので、最適な位置を探すと良いです。
つけ方がこういう感じなので、眼鏡に干渉することがないのは眼鏡ユーザーには朗報です。
装着しても思ったほど締め付け感や異物感はありません。首を振っても外れるようなこともないので、ジョギング等、軽い運動に使っても大丈夫だと思います。
音質・使い勝手
音質レビュー
骨伝導式やイヤークリップ型のイヤホンは、耳の穴にねじ込む形のカナル型イヤホンやインナーイヤー型のような、「普通のイヤホン」と比べてはいけないと思います。
本機「オープンイヤーイヤカフイヤホン」の音質は思ったほど悪くないですが、低音域は沈むような低い音はしません。中高音域ともに耳に届くのですが、聞こえ方はやはりカナル型とは違い、軽い感じの音でややキンキンした印象の音に聞こえてきます。とはいえ、全く聞けない感じの音ではありません。
耳にねじ込むタイプのイヤホンを若干外したような感じだと考えていただければ、当たらずとも遠からずくらいのイメージになるのではないかと思います。
なお、本機の構造上、どうしても外への音漏れはハデに発生します。電車の中など、人が多い空間で音楽を聞いたりするのは遠慮したほうが良いかもしれません。
遅延・ボリュームコントロール
動画視聴時の遅延状況
iPhone+Youtubeアプリの組み合わせで動画を視聴してみたところ、若干遅延を感じる結果となりました。気にならない場面もあるのですが、気になる動画だとほんの少し映像と音のタイミングがずれるような場面もありました。
実用上あまり問題ない気もするのですが、気になるときは気になる場面もたまにある、と思っておけば良いと思います。
ボリュームコントロール(iPhone)
iPhoneの場合、最小ボリュームから数段階の上がり方が急で、いきなり音が大きくなったりするケースがあるのですが、本機は特に問題なくスムーズに上がっていきます。小さい音で聞きたいという用途にも十分対応できると思います。
マイクの音質
マイクはおそらく片側に1つずつしかついていないことに加え、LEDと一緒の位置についているので声を拾うには向きも良くないことから、性能はあまり期待できません。
実際にWeb会議(Zoom)で使ってみても、声を拾うことは拾うのですが、ややこもって聞こえてきます。もし本機をマイクとして使うのであれば、大きな声ではっきり話す必要がありそうです。
まとめ
本機は税込み2,200円というお値段で、手軽に購入できるイヤークリップ型イヤホンです。用途としては、外部の音を聞きながら音楽などを楽しみたいという用途に特化されると思います。
骨伝導式のイヤホンはよく仕事の時にWeb会議をつなぎっぱなしにしながら周りとも話すような場合に使ったりしますが、本機についてはマイクの性能がそこまで良くないため、こういった仕事で会話をする用途としては微妙です。
外部の音を聞きたいのでイヤークリップ型イヤホンを試してみたい、というかたにオススメです。
外部の音を聞きながら音楽を聞きたいといったことはあまりなく、イヤホンとしての通常用途であれば同時に発売された「ミニクリアワイヤレスイヤホン」のほうが安くて音質も良く、オススメです。
Appendix. 操作方法
ボタン操作
再生/一時停止 | L(左)ボタンまたはR(右)ボタン×1回 |
音量を上げる | Lボタン×2回 |
音量を下げる | Rボタン×2回 |
次の曲へ | Lボタン×3回 |
前の曲へ | Rボタン×3回 |
電話にでる/電話を切る | LボタンまたはRボタン×1回 |
着信拒否 | LボタンまたはRボタンを2秒長押し |
音声アシスタント(Siri/Google) | – |
ノイズキャンセリングモード切替 | – |
ゲームモード切替 | – |
ペアリングモードへ入る(リセット) | – |
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