昨年秋、ダイソーから500円で購入できる「マイク付きハイレゾ対応イヤホン No.7301」が登場し、当サイトでも購入してレビューしました。その後カラバリでも登場するのかと思っていたら、形が違うNo.6071、No.6088、No.6095の3種類がさらに登場、しかもそれぞれ2色づつで展開という大豊作の状態です。1コ500円するので若干躊躇しましたが、番号ごとに1種類、さらにNo.6071についてはカラバリ間の音質差確認のために2色両方の4コを買ってしまいました。以前購入したNo.7301を加えて500円ハイレゾシリーズが計5個。いろいろ確認していきたいと思います。
製品概要・特徴
- 日本オーディオ協会ハイレゾロゴ取得。再生周波数帯域20~40,000Hz、ハイレゾ楽曲を繊細に再現
- 10mm径ダイナミックドライバー採用
- ハンズフリー通話対応リモコンマイク付き
- アルミニウムハウジング
- ケーブル長1.2m
No.7301のレビューの際に日本オーディオ協会のホームページで確認したときは、Daiso Industriesのイヤホンは3種類しかありませんでしたが、今検索すると2023.9にNo.6071、6088、6095が追加されています。ほかにもNo.6923、6916、2943の3種類がありますが、名前から推測すると6923,6916がStandard Products向け、2943がTHREEPPY向けではないかと思われます。
ハイレゾロゴ使用の認証を受けるには、高域再生性能が40kHzあることや、各社の基準に則って聴感評価を行い「ハイレゾ」に相応しい商品と最終判断されていること、などといった条件をパスする必要があります。本製品もこれに基づいて検査をしているはずです(聴感評価が「各社の基準に則って」とされているので、統一的な基準があるわけではないようですが・・・)。
スペックはすべて共通で、40kHzまでの再生周波数帯、アルミニウムハウジング、マイク付きリモコン、ケーブル長1.2mといったスペックです。各商品番号でハウジングの形状が異なり、番号ごとに2色のカラーバリエーションがあります。
No.6071 ブラック/プラチナカラー
No.6088 ガンメタ/シルバーカラー
No.6095 ゴールドカラー/パープル
外観
今回購入したのは、No.6071は両方(ブラック、プラチナカラー)、No.6088はガンメタ、No.6095はゴールドカラーです。No.6071はカラーバリエーションでの音の違いの有無を確認するために両方買っています。
ハイレゾシリーズを並べて撮ってみました。左からNo.7301のブラック、No.6088のガンメタ、真ん中がNo.6095のゴールドカラー、No.6071のプラチナカラー、一番右がNo.6071のブラックです。ハウジングの大きさは似たようなものですが、一番左のNo.7301が一番長いようです。
No.6071 プラチナカラー(ブラック)
No.6071はシンプルな形をしています。色は写真からは見分けにくいですが、プラチナカラーのメインの色合いは若干ピンクがかったゴールド色です。ケーブル色は白です。
No.6071はカラバリのブラックも買っていますが、本品はブラック+銅色の組み合わせで、見た目は高級に見えます。写真からはあまりわかりませんが、イヤーピースのジョイント部分が結構かっこいい色しています。今回購入した機種の中では、No.6071のブラックはハイレゾっぽい高級感があって一番良いと思います。
No.6088 ガンメタ
No.6088のガンメタは側面にくぼみがある形をしています。色はガンメタといっても、グレーではなくブルーがちょっと入ったような色をしています。
No.6095 ゴールドカラー
No.6095のゴールドカラーは、No.6071のプラチナカラーを少し濃く、かつ黄色を少しプラスしてゴールド色に近づけた感じです。とはいっても色味は淡く、落ち着いた感じに仕上がっています。
音質チェック
今回聞き比べに使ったのは、ダイソー各店舗で買ってきた以下の4色です。
- No.6071 ブラック
- No.6088 ガンメタ
- No.6095 ゴールドカラー
- No.7301 ブラック
この4種類のイヤホンは、よくよく聞き比べると若干の違いはありますが、全体的な音のつくりは共通しています。かなり高音部分が強調されていて、ドラムのシンバルとかハイハットが前面に出て聞こえてきます。中音部分の音の感じは各イヤホンほぼ一緒でフラットな感じ、低音部分は強めの機種とバランス的な機種に分かれる感じです。また、どの機種も音がやや平面的で奥行き感や音の広がり感は弱く、割と各音が横並びで鳴っている印象です。高音部が強調されすぎているせいか、音は固めでつややかさや瑞々しさのようなニュアンスは表現しきれないようです。
各音の粒感や明瞭さについてはこれまでの300円シリーズよりも大きく進化していて、特に中音域については300円イヤホンでもやや感じることがあるぼわーんとした印象は全くありません。ひたすらシャープです。ひたすら高音域が強いので、ドラム(特にシンバルやハイハットなど)がガンガン叩かれているような音楽だと結構うるさくて聞き疲れしてしまうかもしれません。
聞き比べた限りでは、No.6071は高音が一番きつめに出てきて、低音はフラット~弱強調くらい、全体的に音は近場でまとまって聞こえる印象です。No.6088は概ねNo.7301と同じような音で、No.6071よりも高音部をほんの少し抑えつつ(本当に少しだけ)、低音部分を少し強調したような音質で、No.6071よりも音の広がり感はほんの少し広めに感じます。No.6095は、音の傾向はNo.6088に近く、No.6088から低音部分を少し抑えたような印象(低音部分の強さはNo.6071に近い)です。
強いて一番良い音の機種はどれか、と問われれば、No.6088かNo.7301かなぁと思います。ただ、機種間での差はさほど大きくなく、個体差の可能性も否定できません。なので、音質差はあまり気にせず好みの色や形のものを買うのが良いと思いました。
イヤーピースをソニーのハイブリッドイヤーピースに替えると高音域がやや落ち着くので、高音域が刺さって疲れる、という場合は変えてみるのも良いと思います。
マイクの音質
マイクについては有線だけあって明瞭で、どの機種も音質差などは特段なく、普段使いには全く問題ありません。マイクは右耳側のケーブル中ほどについていて、おおむね口の近くに来るようになっていますので、声を拾いにくいといったことも特にありませんでした。
まとめ
ダイソーから一気に登場したハイレゾイヤホン4種類、No.6071,No.6088,No.6095,No.7301を聞き比べてみました。どの機種も外見上のつくりは良い感じですし、カラーバリエーションも多数揃っています。音質に関しても、本当にハイレゾかどうかまで検証できませんでしたが、高音域がかなり強いサウンドで、300円イヤホンでもかすかに残っていたボワつきも抑えられ、明瞭なサウンドに仕上がっています。
300円のシリーズと比べてどうか、という点については、音質の傾向が大きく異なるのでなかなか難しいです。300円のイヤホンの中でも、No.4908/4915/4922あたりは300円とは思えないほど音質は良好なので、聞き疲れの少なさを重視するなら、このシリーズでも十分だと思います。
とにかく高音域がしっかり出るほうが良かったり、明瞭さを最重視する、あるいはハイレゾが気になるのであれば、このハイレゾシリーズを1個持っておいても良いと思います。ただ、(こんな人いないとは思いますが、)5つ買って2750円払うくらいなら、中華イヤホンで評判がいいもの(例えば、KZのZSTxあたり)を買ったほうが幸せになれると思います。
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