SOUNDPEATS「Capsule3 Pro」 ファーストインプレッション LDAC対応の完全ワイヤレスイヤホン、とりあえず聞いてみた

Capsule3 Pro 1000円以上イヤホン

SOUNDPEATSのイヤホンは、当サイトでは「Mini Pro HS」「T2」の2つをレビューしています。最近、Earfun「Air Pro 3」を購入してかなり気に入って使っていて、同価格帯でうどん型、製品名も「3」がついている「Capsule3 Pro」がどうしても気になってしまい、自腹で購入してしまいました。これらのイヤホンは単体のレビューはそれなりにありますが、この2つ(Capsule3 ProとAir Pro 3)を比較しているレビューがあまりないので、そのうち比較してみようと思っています。

今回は、とりあえず購入してちょっと使ってみたので、簡単にファーストインプレッションを書いてみたいと思います。

SOUNDPEATS Capsule3 Proの特徴

SOUNDPEATS「Capsule3Pro」は、同社の最上位機種の1つで、一番大きな特徴はLDACコーデックに対応し、ワイヤレスでハイレゾ音源に対応していることです。LDACコーデックに対応しているのは今のところAndroid機だけなので、Android機で使うと本領を発揮することができます

音質を重視している機種で、音の出口にも大口径の12mmバイオセルロース製ダイナミックドライバーを使っており、しっかり低域を楽しむことができるそうです。独自開発された植物由来の繊維「バイオセルロース振動板」を採用することで、広がりのあるナチュラルな音質になるそうです。

1万円以下でも高いほうの機種なので、もちろんアクティブノイズキャンセリング機能を搭載していて、左右2つずつマイクを搭載したハイブリッド方式を採用し、最大43dbのノイズ低減効果があるそうです。この数字はEarfun「Air Pro 3」とほぼ同等の効果が期待できる数字です。

イヤホン本体はなかなか大きめなので、再生時間はスペック上8時間を確保しています。ただし、LDAC+ノイズキャンセリングの組み合わせだと大幅に再生時間は減るようなので注意が必要です。自分の実感値やネットでの意見を総合すると、この組み合わせだと4時間ちょっとくらいしか持たないです。

外観

別途通常のレビューでも書きたいと思いますが、ケースはやや大きめで、厚みもやや厚めです。角が取れたまるっこい形状をしており、もちやすく手になじみます。ケース背面のヒンジ部分とUSB TYPE-C端子付近は銅色(カッパー色)でワンポイントが施されています。

ステムがついた形状なので、ケース上部を開けてイヤホン本体を差し込んで収納する形状なのですが、ステム収納の穴中心付近に2つ開いています。これだと、装着するときとしまうとき、くるっとイヤホンの向きを変えなければならず、正直使い勝手が良くありません。これはイマイチです。取り出しやすさ、しまいやすさの面では同社の「Mini Pro HS」のほうが上です。

Capsule3 Pro

本体は12mmドライバーを採用していることもあり大きめの形状ですが、見た目に反して結構軽いので、装着感は悪くありません。タッチセンサー部分からステムにかけて銅色(カッパー色)の装飾が施されておりなかなか派手です。好みが分かれるかと思いますが、デザイン的にはなかなか良いのではないかと思います。

Capsule3 Pro

使用感レビュー

音質

本機Capsule3 Proの音質を最大限生かすには、LDAC接続でハイレゾ音源を聞く必要があります。残念ながらiPhoneではLDAC接続できないので、レビューに当たっては、Android機(Xiaomi Mi 11 Lite 5G)+Amazon Music Unlimitedの組み合わせで、音楽は「ULTRA HD」に鳴っているもので確認しました。本機側の設定はイコライザー設定なし、アクティブノイズキャンセリング(ANC) ONの設定です。ANC ONとOFFでの音質面での違いは、ONの場合に低音域が強調されます。普段、おそらくANCはONで使うことが多いと思いますので、この設定にしています。

Capsule3 Pro

音質面では、全体的にはすっきりした見通しが良くクリアな印象で、低音部はやや強めですが低音部・中音部・高音部のバランスも良好です。ただし、これは過去レビューしたSOUNDPEATS社のイヤホン(「Mini Pro HS」と「T2」)にも通じるのですが、高音部分だけがいまいちすっきりしないサウンドです。特にシンバルの音でよくわかるのですが、きちんと鳴っている割にはすっきり伸びていかず、やや濁ったざらついた感じの音になってしまいます。このため、シンバルがガンガン鳴っている音楽では、全体的に解像感が一歩落ちるような印象になり、気持ち良さの面で劣ってしまう印象です。中低音主体の音楽等であればとても気持ち良いのですが・・・

なお、iPhoneに接続して聞くと(AAC接続の場合)、全体的なサウンド傾向はLDACと同様ですが、音の粒感とかクリアさの面でほんの少し劣化するような印象です。

アクティブノイズキャンセリングの性能

アクティブノイズキャンセリングの効き具合は良好で、低音域を中心とした領域を低減してくれる印象です。AirPods Proに比べるとやはり比較にならないレベルですが、Earfun FreePro2とか、ゲオのGRFD-TWS HT05よりは効く印象です

別途きちんと聞き比べしようと思っていますが、Earfun Air Pro3と比べた場合、一聴した印象では、Air Pro3のほうが効きがやや良い印象でした。Capsule3 Proは中国のWu Qi Technologies社の「WQ7033AR」が搭載されていると言われており、一方でAir Pro3はAndroidスマホでは超メジャーなチップセットメーカーであるQualcomm社の新型チップセット「QCC3071」を搭載しているので、チップセットの性能差かもしれません。

なお、ANC ONにした場合は、若干ホワイトノイズがのります。これは10,000円以下のANC搭載イヤホンはほとんどの機種がこうなるので、これはあまり気にする必要はないと思います。

アクティブノイズキャンセリングのモードは、ケースにしまってもきちんと保存されます。リセットされてしまう機種もある中で、ここは良いところです。

総評

LDACに対応し、ハイレゾ音源に対応した本機「Capsule3 Pro」。同社の「Mini Pro HS」よりも音域バランスが良く、おとなしめの音楽を聞くと音のバランスやクリアさの面で良い機種かと思います。ただ、シンバルがバンバン鳴るような音楽については、高音域のクリアさがもう1歩といったところで、ちょっとガチャガチャした音になってしまいます。前述のとおり、SOUNDPEATS社の他のイヤホンでも同様の傾向だったので、こういう音作りなのかもしれませんが。

同価格帯であるEarfun Air Pro3とどっちを良く使うかというと、自分は今のところAir Pro3を使うことのほうが多いです。Air Pro3との比較は別途ちゃんと行うつもりなので、どれだけ見てくれる人がいるかわかりませんが、しばらくお待ちいただければと思います。

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