Redmi 「Redmi Buds 4 Active」 レビュー スマホ世界シェア3位の会社が発売した、1990円で買える完全ワイヤレスイヤホンはお買い得なのか?

1000円以上イヤホン

2022年のスマートフォン世界シェア第3位(Canalys調べ)のXiaomi(シャオミ)が発売した「Redmi Buds 4 Active」は、Amazonでの販売となりますが、定価ベースで1990円と2000円を切る、とてもリーズナブルな価格の完全ワイヤレスイヤホンです。

このお値段であれば、ゲオで販売している「GRFD-SWE100QT13」がイチオシなのですが、既に終売になってしまっていて同価格帯でオススメできるイヤホンがなかなかない中、本機が発売されることになったので、どうなのかという興味があって購入してみました。

(2024.1.21)音質面ではなかなか良いイヤホンを見つけました。気になる方は以下の記事「アユート SHO-U D1」もご覧くださいませ。

Xiaomi プレスリリースより

概要・特徴

2023年8月21日にXiaomiが出したプレスリリースなどからわかる「Redmi Buds 4 Active」の特徴は以下のとおりです。

  • イヤホン本体で最大約5時間、充電ケース併用で28時間の再生時間、急速充電にも対応
  • カバーを開けるだけで、すぐにペアリングが可能な「Google Fast Pair」対応
  • 低遅延モード搭載
  • IPX4(生活防水レベル)の防水規格に対応
  • 「Xiaomi Earbuds」アプリに対応

「Redmi Buds 4 Active」は、プレスリリースのタイトルがすべてを物語っている感はありますが、世界的な有名メーカーの製品が1990円という格安のお値段で買えることが最大の特徴です。それ以外では、格安イヤホンでは珍しい「Google Fast Pair」とい機能に対応していることくらいでしょうか。

細かいところを見ていくと、再生時間が5時間程度と、100均の完全ワイヤレスイヤホンとほぼ同レベルですが、10分間の充電で約110分の再生ができる急速充電機能を搭載しているのは優秀です。日常生活防水レベルの「IPX4」の防水性能や、一応アプリに対応しているところなどは100均のイヤホン並みかやや優れているといってよいと思います。

エントリーモデルということもあり、対応コーデックはSBCのみだったりするところは価格を重視した割り切りが見られます。Androidの「Bluetooth Scanner」アプリで調べても、SBCのみの対応となっています。ベンダーが「Tiinlab Corporation」となっているので、Xiaomiが直接手掛けているもでではないようです。ちなみにこのTiinlabは、最近イヤホンメーカーとして名前を聞くようになった「1MORE」の製品も手掛けています。

Google Fast Pair

「Redmi Buds 4 Active」は、Google Fast Pair機能に対応していて、パッケージの側面にも大きく書かれています。Google Fast Pair機能は、Android機のそばでイヤホンのふたを開けると画面上に通知が表示されて、タップするだけでペアリングが完了するという、簡単接続機能です

Redmi Buds 4 Active

実際にAndroid機のそばで「Redmi Buds 4 Active」のふたを開けてみると、以下のような画面になって、「接続」ボタンを押すとペアリングが完了します。いちいち設定→Bluetoothといった操作は必要ないので、iPhoneとAirPodsを接続する際の操作性とほぼ同じ操作感覚になります。なお、本機はiPhoneでも使うことはできますが、Fast Pair機能はなく、普通の完全ワイヤレスイヤホンと同じ接続方法で接続することになります

パッケージ内容

パッケージの内容は、本体、充電ケース、イヤーピース(S/M/L、Mは本体に装着)、マニュアル(日本語対応)です。充電ケーブルが付属していないので、別途USB TYPE-Cのケーブルが必要です。いまどきたいていの家に転がっていると思いますが、ケーブルがついていないのもコストを削っている感があります。

Redmi Buds 4 Active

外観

充電ケース

「Redmi Buds 4 Active」の充電ケースは、丸みを帯びた形をしています。大きさは横63.2 × 縦53.4 × 厚さ24 mmです。見た感じだと縦サイズがやや大きめなので大きく見えますが、厚みが少ないためか、持った感じはさほど大きく感じません

Redmi Buds 4 Active

裏面にはRedmiの文字が刻まれています。底面にUSB TYPE-C端子がついています。表面はざらざらした加工ですが、周囲はツヤのある加工がなされていて、高級感はないもののやや凝ったデザインです。

Redmi Buds 4 Active

ふたはしっかりした開け心地で、ある一定のところまで開くとパカっと開きます。ふたの開閉は気持ち良いです。本体の収納はスティック部分を中心部に差し込むような形状をしています。この方式だと、収納の時に本体をくるっと半回転させて収納しなければならないので、いまいち使い勝手が良くありません。取り出しやすさについては問題ありません。

Redmi Buds 4 Active

重量は本体込みで41.6gくらいです。

Redmi Buds 4 Active

本体

本体はスティックがついたうどん型です。スティックの付け根あたりがタッチセンサーとなっていて、操作はタッチで行います。イヤーピースの大きさは31.1 × 20.9 × 22.5 mmです。

Redmi Buds 4 Active

本体は標準的なうどん型イヤホンです。イヤーピースの形状は楕円形、イヤーピース側、本体側両方に網目がついています。イヤーピースはかなりペラペラした感じです。

Redmi Buds 4 Active

本体片側の重量は3.7gほどです。比較的軽めです。

Redmi Buds 4 Active

AirPods Pro と比べてみる

Redmi Buds 4 ActiveとAirPods Pro(第2世代)の大きさを比較してみました。厚みはさほどかわりませんが、縦が大きめであることがわかります。

本体はAirPods Proのほうが複雑な形状をしていますが、大きさはほぼ同じです。

音質・各種性能

音質レビュー

本機「Redmi Buds 4 Active」の音質は、「それなり」です。スマホでは世界シェア3位の企業なので期待していたのですが、音質にこだわりはなさそうです。

全体的な印象は、出音は元気が良く、こもっている感じはないのですが、音域や音の広がりが狭く、かつ輪郭が若干あいまいな感じがします。音の傾向はカマボコ型と一般に呼ばれるもののようで、中音域が強く、低音域と高音域は弱めの傾向です。

低音域は強すぎるといったことはなく、適度にきちんと聞こえてきます。バランスは良好だと思います。輪郭感ネットの意見の中には低音スカスカというものも見受けられますが、これはおそらくイヤーピースが合っていないことが原因だと思われます。この場合は1段階大きいイヤーピースに替えてみると改善することも多いです。

中音域は全体の中でも強めのバランスで、元気に太い音が出てくる印象です。音の輪郭は甘めなので、シンプルな音楽の場合はさほど気にならないのですが、音が多くなるとかなりごちゃついた印象になります。逆に人の声はとても聞き取りやすく、Youtubeを見たりしているときはとてもいい感じです。

全体感の中で、高音域は不満が残る領域です。高音域は絶対的に足りておらず、音に天井感があってヌケが悪く若干引っ込んだ感じになります。シンバルの音やボーカル、ピアノのツヤ感や余韻、透明感のようなものは表現しきれません。

なお、動画を視聴していて思ったのですが、本機は人の声がとても聞き取りやすいです。会話中心の動画は特にですが、音楽を聞いていて思った音質等は気にならず、とても良い感じで聞こえてきます。

100均の完全ワイヤレスイヤホンと比べてみる

最近ダイソーで売られている完全ワイヤレスイヤホン「TWS001」「TWS002」「No.3202(DG036-01)」と聞き比べてみましたが、大きな差はぼんやり感の有無かと思います。ダイソーのこの3機種はそれぞれ特徴はありますが、低中音域にボワッとした締まりのない感じに聞こえてくる部分があったり、やや芯が弱い音がするのですが、本機「Redmi Buds 4 Active」については、ぼんやり感がなく、勢いのあるしっかりした音に仕上がっています。一方で、高音域に関しては、ダイソー3機種のほうが上の領域まで鳴っている印象で、「Redmi Buds 4 Active」は高音域でも割と低めのところで終わっている印象です。音質面では100均の完全ワイヤレスと比べて圧倒的に優れているわけではなので、音質を期待して「Redmi Buds 4 Active」を購入するのはオススメしません。

遅延・音量・マイクの音質など

遅延に関しては、通常モードで視聴しても特段違和感は感じませんでした。Youtubeでニュースやお笑い芸人の動画、ライブ映像、ドラム等の演奏シーンなどを見てみましたが、違和感を感じることはありませんでした。仮に違和感があるようであれば、低遅延モードにすれば違和感はだいぶ軽減されると思います。

マイクについても問題なく、Zoomを使って確認してみましたが、相手側に問題なく伝わる音質です。Web会議用に何か1コほしい、というのであれば本機は適していると言えます。

iPhoneに接続した場合、ボリュームを最小にしても大きめの音になってしまうことがあります。本機はボリュームを最小にした場合、聞こえるか聞こえないかレベルにはならず、他のイヤホンと比べると若干ながら最低ボリュームは大きめです。感覚的に、AirPods Proでいえば2段階目以上3段階目未満くらいの音です。ほかのイヤホンでは概ねAirPods Proでの2段階目くらいの音なので、ほんの少し最低ボリュームは大きいです。おそらく実用上はこのあたりにしないと聞こえないと思うのですが、かすかに聞こえるかどうかくらいの音がいい方はやめておいたほうがいいかもしれません。

Redmi EarBudsアプリ

本機は「Redmi EarBuds」アプリに対応しています。しかしながら、アプリではほとんどできることはなく、低遅延モードのON/OFFができることくらいです。あまりインストールする意味はないと思います。

Xiaomi Earbuds
Xiaomi Earbuds
開発元:Beijing Xiaomi Co., Ltd
無料
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総評

本機「Redmi Buds 4 Active」は、コスパの高いスマートフォンで世界3位にのし上がった中国シャオミ社が出した、エントリークラスの高コスパイヤホンです。

使ってみた感じでは、音楽を聞くには高音質を中心にやや物足りない点はありますが、Youtubeなどで会話が中心の動画を見るにはとても聞きやすく、遅延も少ないイヤホンに仕上がっていました。また、接続の設定がとても簡単にできる「Google Fast Pair」に対応していて、Androidスマホユーザーなら、初心者でも問題なく接続することができます。

「動画視聴やWeb会議用としてなるべく安い完全ワイヤレスイヤホンが欲しい」かつ「使っているスマートフォンはAndroid」ということであれば、この「Redmi Buds 4 Active」は接続の容易性、人声の聞きやすさ、マイクの音質などの面で価格対比で優れており、ぴったりはまると思います

この価格帯では当サイトイチオシのゲオで販売している「GRFD-SWE100QT13」がありますが、残念ながら音質面だけでいえば「Redmi Buds 4 Active」はこれを超えるものではありませんでした。もし、2000円前後の機種でお勧めのイヤホンがあれば、ぜひ教えてください。

Appendix. 操作方法

ボタン操作

操作性はかなり独特です。特に通話関連の操作が変わっています。音楽関係では、曲送りは本体操作で行うことができますが、曲戻しは本体ではできません。

再生/一時停止L(左)ボタンまたはR(右)ボタン×2回
音量を上げる
音量を下げる
次の曲へLボタンまたはRボタン×3回
前の曲へ
電話にでる/電話を切るLボタンまたはRボタン×2回
電話を切る/着信拒否LボタンまたはRボタン×3回
音声アシスタント(Siri/Google)
ノイズキャンセリングモード切替
ゲームモード切替LボタンとRボタンを同時に1.5秒長押し
ペアリングモードへ入る(リセット)充電ケースから取り出し、両方のボタンを3秒長押し

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