ダイソーの電気コーナーに突如カラフルなコーナーが登場しました。何かと思ったら、「TOKYO GIRLS COLLECTION」(TGC)とのコラボレーショングッズで、イヤホン、ヘッドホン、モバイルバッテリー、スマホケース、ストラップ、Apple Watch用グッズ等々、様々なものが展開されています。各製品ともパステルカラーで春らしい色が取り入れられているのが特徴です。
今回購入した「完全ワイヤレスイヤホン(ツートンカラー、型番:DG036-02TGC)」は、色は白×水色、ピンク×黄色、パープル×ライムグリーンで各2パターンの計6色展開です。中でも一番無難な「白×水色」(No.4117)を買ってみました。
同時に発売されたヘッドホンについては、ライトグレー、スモーキーミント、コーラルピンクの3色展開です。こちらの製品の中身は以前レビューした「有線無線両用ヘッドセット FS-BTHD01」の色違いなので、ご興味があればこちらもご参考になさっていただければと思います。
概要・特徴
- 自分輝く、きらめきカラー(TOKYO GIRLS COLLECTIONコラボレーション)
- 日本人技術者がチューニングした日本人向けの音質
- 映像との音ズレを軽減するゲームモードつき(遅延時間 0.06秒)
- イヤホン単体で7時間、ケース併用で18時間の連続再生
- 対応コーデックはSBCのみ
このイヤホンの特徴はTOKYO GIRLS COLLECTIONとのコラボ商品ならではのかわいい外見に加え、音質を日本人技術者がチューニングしていることと、低遅延モード(ゲームモード)を搭載していることが大きな特徴です。
本機の特徴は、以前販売されていた「完全ワイヤレスイヤホン No.3202」と同じです。本機とNo.3202は形は大きく異なりますが、中で使っているチップやソフトウェアはほぼ同じものと推測されます。両方の技適に提出されている資料を確認すると、どちらの製品もZhuhai JieLi Technologiyの「AD6983D」チップが使われているようです。100均のワイヤレスオーディオ機器類ではおなじみのメーカー&おなじみのチップです。
スマートフォンに接続すると、「DG036-02TGC」の名前で出てきます。コーデックはSBCのみです。
本機(TGCコラボ)とNo.3202が大きく異なる点は、No.3202が物理ボタンなのに対して、本機はタッチセンサーを採用していることです。タッチセンサーを採用することで、外観がスマートな感じに仕上がっているようです。
本機のバッテリーの持ち時間は本体単独で7時間。高いイヤホンでも大体これくらいの時間のものが多いので、バッテリー持ち時間は良いと思います。
本機は4機まで接続した機器を記憶しておくことができますが、同時接続はできない仕様のようです。また、防水仕様にはなっていないので、水濡れしないように注意が必要です。
パッケージ内容
パッケージの内容はシンプルで、本体、充電ケース、マニュアルです。本体に付属しているイヤーピースはMサイズです。マニュアルは日本語でわかりやすく作られていて、特にタッチ操作の方法はとてもわかりやすいと思います。
外観
ケース
ケースは小ぶりで、サイズは幅43.3×奥行43.3×高さ30mmです。ふた開閉部の下に充電用のUSB Type-C端子がついています。ふたが開くところはツートンカラーの色がアクセントになっています。
水色はわりと淡い感じの色で、いい感じです。ふたを全開にするとふらつくことなく全開でとまり、閉めようとするとパカっと勢いよく閉まります。充電ケースを開けたら、真ん中に状態を示すLEDがついています。ケース重量は本体込みで実測27.3gです。つくりは1000円のものにしては良くできていると思います。
本体
本体サイズも小さめで、幅26×奥行15.1×高さ15mmです。重量は片方3.8gと軽いです。
イヤーピースはやや変わった形をしていて、ダイソーの「完全ワイヤレスイヤホン2(No.8797)」と似た形をしています。
出力部分は網目で覆われています。
装着感
装着は斜めにねじ込んでからベストなポジションを探すような感じで装着すると、比較的簡単に良い位置を探すことができます。小型なので耳にすっぽり入るような感じで、出っ張り感もあまりないと思います。
ダイソーの他イヤホンと比較
ダイソーで2024年1~3月の間に販売を確認できた完全ワイヤレスイヤホンは大体以下の6機種かなあと思います。上段左が今回紹介している機種の兄弟機種と思われる「完全ワイヤレスイヤホン No.3202」、上段真ん中が初めて100均で発売された完全ワイヤレスイヤホン「TWS001」、上段右が女性向けパッケージで販売されている「TWS002」(写真はTHREEPPY仕様)、下段左が最近売られている「完全ワイヤレスイヤホン2」、下段真ん中が今回紹介している製品、下段右側が「E-TWS-1」です。
中身を全部並べてみるとこんな感じ。今回紹介している機種(下段真ん中)はかなりケースが小さいことがわかると思います。本体の形状は下段左に近い形状をしています。
音質・使い勝手
音質レビュー
本機のパッケージには、「高音域、演奏、ボーカルの解像度を高め、音の艶やかさを強調しながらバランスをとりつつ中低音の力強さと切れのいいリズム感を演出しました」「ボーカルの伸びを意識し、高音の余韻に浸ることができるよう調整致しました」「立体的なサウンドを出すことで臨場感が増し、より深く音の世界に浸ることができます。」と、なんか最高じゃないか!って感じのチューニング方針が書かれています。実はこれ、「完全ワイヤレスイヤホン No.3202」にもほぼ同じことが書いてあります。No.3202は結局高音域の表現が今一つでしたので、今回も同じかなーと思っていたのですが・・・
本機をスマホに接続して、音楽が流れてきた時の最初の感想は「お、いいじゃん!」です。まず、歴代のダイソー1000円完全ワイヤレスイヤホンの中では、群を抜いて高音域のヌケが良く、クリアで解像感が高いサウンドに聞こえます。これまでのイヤホンと比べて1~2枚ベールをはがしたような感覚です。
低音域は、豊かに低音が出ているわけではないですが必要量は確保できていて、音がぼやけることなく奏でてくれます。
中音域も100均独特のボワッとした感じはなく、割とボーカルやギターの領域が良く聞こえるようにチューニングされているように感じます。女性ボーカルに関してはやや刺さる感じの音になりがちで、やや聞き疲れするかもしれません。
全体感としては良いのですが、本機は曲によって音が飽和?してやや音が割れてしまうことがあるようです。低音域はわかりにくいですが、バスドラムの「ドン、ドン」という音が割れたり、女性ボーカル曲なんかでビリビリという感じのノイズがのったりします。宇多田ヒカル「Can You Keep A Secret?」を聞くと、ボーカルがざらついてビリビリしちゃったりしています。曲によっては何ともないのですが、苦手な曲もそれなりにありそうです。
とはいえ、これまでの100均での完全ワイヤレスの中ではかなりクリアな音づくりなので、なかなか良いと思います。
イヤーピースを変えると・・・
低音域の改善とビリビリ音の改善を目指していくつかのイヤーピースを試してみましたが、イヤーピースを変えると中音域が痩せて高音域がやたらキツくなることが多いようです。いくつか試してみた中で、低音域が強くなって、全体的に若干クリアさ増し、高音域が落ちついてくるのがfinalの「交換用イヤーピース TYPE E 完全ワイヤレス専用仕様」でした。次点はaudio technicaの「ER-TW1」ですが、こちらは若干高音域が落ち着かない感じが残ります。どちらもビリビリ音は完全には改善されませんので、交換を全面的にオススメとまでは言えませんが、特にfinalのほうはそれなりに音が落ち着くので良いと思います。ただし、もう少しでもう1コ本体が買えちゃう値段ですが・・・。
遅延/ボリュームコントロール
遅延については、Youtubeを視聴してみた感じでは、通常モード(Music Mode)でも概ね問題ないレベルだと思います。ちょっと気になるところがあれば、3回タップしてゲームモードにすると、改善されると思います。
実際にXiomi Mi Lite 11 5Gに接続して計測してみると、通常モードで283ms(画像左)、ゲームモードで179ms(画像右)でした。この数値はかなり優秀なほうです。
iPhoneに接続した際のボリュームコントロールに関してですが、最小音量はAir Pods Proの2~3段階目くらいなので、ものすごく小さい音にはなりません。その後のボリュームの上がり方は細かく調整できるので、ボリュームが大きすぎて困るといったことはなさそうです。
マイク性能
マイクの性能は1000円の完全ワイヤレスイヤホンにしては良いほうだと思います。Zoomを使って静かな環境で試してみたところ、こもり感は少なく、普通にしゃべっていれば相手にちゃんと伝わる程度の音になっていました。
まとめ
TOKYO GIRLS COLLECTIONとのコラボレーション商品として登場した「完全ワイヤレスイヤホン(ツートンカラー、型番:DG036-02TGC)」No.4117は、おしゃれを意識した色使いと、日本人技術者が日本人向けにチューニングした音質、低遅延モードが特徴です。
パッケージにいろいろ書かれていますが、音質はこれまで1000円で出ていた完全ワイヤレスイヤホンの中では一番クリアに聞こえるような音質で、なかなか良い仕上がりです。1点残念なのは、音源によって音が飽和してビリビリ音が出てしまうところです。
気軽に使うイヤホンとして1コ買ってみてもいいと思います。もし、THREEPPYが近所にあるなら、1500円してしまいますが「ミニワイヤレスイヤホン」のほうが音質、防水性能、AACコーデック対応等々、完成度が高いので、追加500円を支払っても「ミニワイヤレスイヤホン」を買うことをお勧めします。
Appendix. ボタン操作一覧
再生/一時停止 | L(左)ボタンまたはR(右)ボタン×1回タッチ |
音量を上げる | R(右)ボタン×1秒長押しごとに1段階 |
音量を下げる | L(左)ボタン×1秒長押しごとに1段階 |
次の曲へ | R(右)ボタン×2回タッチ |
前の曲へ | L(左)ボタン×2回タッチ |
電話にでる/切る | L(左)ボタンまたはR(右)ボタン×1回タッチ |
着信拒否 | L(左)ボタンまたはR(右)ボタンを2秒長押し |
音声アシスタント(Siri/Google) | – |
ノイズキャンセリングモード切替 | – |
ゲームモード切替 | L(左)ボタンまたはR(右)ボタンを3回タッチ |
リセット | L(左)ボタンまたはR(右)ボタンを5回タッチ |
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